蒸し暑い日々が続く7月、涼しい部屋でじっくり読み込みたい“読み応え満点”の漫画を10作品厳選しました。心を掴む名シーンがある、キャラが熱い、考察が深い――そんな「今読む価値のある」ラインナップをご紹介!
『ヒカルの碁』や『灰仭巫覡』など話題作から、『ハルとアオのお弁当箱』『白暮のクロニクル』のような静かな漫画まで、ジャンルは多彩。夏の夜長にぴったりな一冊が、きっと見つかります。Mangax編集部が“今こそ届けたい”おすすめ漫画、じっくりご紹介します!
1位:ヒカルの碁(ひかるのご)
漫画『ヒカルの碁』は、囲碁を知らない人にも強くおすすめできる青春バトル漫画。単行本23巻、アニメ化により、囲碁界を盛り上げた人気名作漫画です。
=あらすじ=
主人公・ 小学6年生の進藤ヒカル(しんどう ひかる)は、祖父の蔵で古い碁盤を見つけたことをきっかけに、そこで聞こえた声──平安時代の天才棋士・藤原佐為(ふじわら の さい)の霊であり、取り憑かれてしまう…。佐為は「神の一手」を追い求め続けている。しかし佐為は成仏できず、ヒカルに取り憑き、囲碁のルールも知らないヒカルが、佐為の指示を受けると驚異的な打ち筋で連戦連勝。やがて現代最強の小学生棋士・塔矢アキラ(とうや あきら)との対局に臨み、純粋な実力と成長欲に目覚める。
碁には無関心だったヒカルだが、佐為の導きによって囲碁の世界へと足を踏み入れていく──。
=漫画紹介=
小学生から高校生へと成長するヒカルと、ライバル・アキラとの関係性が見どころ。小畑健の繊細な作画も相まって、囲碁の奥深さと心理戦の緊張感がリアルに伝わってきます。
漫画『ヒカルの碁』は、囲碁という文化的題材を背景にしながら、王道の成長物語としての高揚感、友情とライバル関係の人間ドラマが描かれています。ヒカルと佐為ダブル主人公により、最初は佐為の手で碁を指すヒカルが、次第に自らの意思で一手を打つようになる過程が熱く描かれています。碁盤を見つめる視線や無音の対局を捉えた演出は、文化系漫画なのに静の中に燃える闘志がスポーツ漫画のような臨場感があり、見どころです。
漫画『ヒカルの碁』は 囲碁という一見地味に思われがちなテーマを、熱い成長ドラマとして描き切った名作漫画です。

2位:灰仭巫覡(かいじんふげき)
「世界観が新鮮!」ミリタリー・ファンタジー・学園ドラマの要素が混在し、“神楽×剣×自然災害”という斬新な組み合わせの漫画です。
=あらすじ=
“夜”、それはかつて天災と呼ばれていたもの。巨大な自然災害の襲来に対し、少年たちはただひたすらに舞う。日本の田舎町に住む少年・仭(じん)は、”夜”により故郷を追われた英国軍人・ガオと出会う。祖国を襲った巨大な自然現象ー”颱の夜(たいのよる)・キャサリン”によって故郷を失った。ガオは、大英帝国の軍艦ごと母を“夜”に奪われ、「祟り刀」を操る巫覡(パイロット)としての能力を持っていた。彼らの住む町は、かつて天災と恐れられた“夜”と呼ばれる存在により幾度も襲われてきた場所。「夜」の襲来に対抗するため、仭は地元に伝わる神楽を舞い、ガオは刀を振るいながら“夜”を封じる。神々の力を借りる為、”夜”の怒りを鎮める為、そしてこの世界を救う為──。再び巨大な“夜”が迫り、仭とガオは、”夜”に立ち向かう──!!
=漫画紹介=
特に“夜”という自然現象が持つ畏怖と、その怒りを鎮めるために仭が神楽を舞い、ガオが刀で立ち向かう物語は、“祈りと戦い”という二重のテーマを持ち合わせています。
漫画『灰仭巫覡』は、『エア・ギア』『化物語』などで知られる大暮維人が12年ぶりに放つ完全オリジナル新作で、その類を見ないスケール感と圧倒的画力で注目を集めています。

3位:水は海に向かって流れる
漫画『水は海に向かって流れる』は2023年広瀬すず主演で映画化され、シェアハウスの空気感や心の揺れが丁寧に映し出され、話題作の漫画です。
=あらすじ=
高校進学を機に、熊沢直達(くまざわ なおたつ)は母方の叔父・茂道の家に居候することに。しかし、どしゃぶりの雨の中に現れたのは叔父ではなく、不機嫌そうな26歳のOL・榊千紗(さかき ちさ)。案内されたのはシェアハウスで、そこで直達は叔父・茂道(じげみち)や女装占い師・泉谷(いずみや)、海外を放浪する大学教授・成瀬らクセのある住人たちと共同生活を送ることに。
そこに、同級生で占い師の妹・泉谷楓(いずみや かえで)も猫を連れて訪れるようになり、彼らの間で淡い恋心や人間関係の微妙なバランスが生まれていく。
一方、無愛想な榊千紗は10年前に父親のW不倫で恋愛を閉ざした過去を抱えており、直達との絆を深める中で、「恋愛はしない」という決意を揺らされていく。住人たちとの日々の中で、直達は思春期の葛藤や恋の予感を抱え、榊は心を再び開くチャンスを得る。
猫・ムーやシェアハウスの日常を彩る掛け合いが、やがてそれぞれの過去や家族に向き合わせ、静かな人間ドラマがゆっくり動き出す──。
=漫画紹介=
主人公・榊千紗の不器用ながらしなやかで温かみがり、“間”やキャラクターの微妙な心情を忠実に再現した演出がシンプルな絵柄とユーモアを交えた会話の間が心地よく、まるで“かろやかなリズム”でページをめくりたくなる漫画となっています。
また、クセ者たちが織りなす日常のユーモアが重たさを一切感じさせず、とりとめのないやり取りが妙に心地よく”会話の妙で魅せるドラマ”がみどころです。
漫画『水は海に向かって流れる』は、別冊少年マガジンで連載し、全3巻で完結しており読みやすい漫画となっています。

4位: ハルとアオのお弁当箱
漫画『ハルとアオのお弁当箱』はジェンダーレス男子大学生が登場する現代のLGBTQの文化を取り入れた作品です。料理と同居生活を通じて、性別や恋愛の枠を超えた優しいつながりが描かれるヒューマンドラマです。
=あらすじ=
大学図書館で働くオタク女子・木野 春葉(きの はるは)は、流行や美容に無関心で、人付き合いも最小限。空腹を満たせれば十分という食生活を送り、趣味の漫画やゲームにすべてを捧げる“おひとりさま”ライフを満喫していた。
そんなある日、他人からの心ない言葉に触れ、自分の生き方が「可哀想」に映っているかもしれないと思い悩む。気分転換に訪れたカフェバーで、ジェンダーレスな魅力を持つ青年・アオと出会い、意気投合。酔った勢いでルームシェアを始めることに…!
家事の分担やルールを決める中で、「週に一度、お弁当を作り合う」という約束が性別も価値観も違う二人を近づけていく。不器用ながらも真剣に向き合うハルと、気配り上手なアオ──食事も空腹が満たされたらそれで良い、と思っていた春葉の心境は少しずつ変化していく——。
=漫画紹介=
漫画『ハルとアオのお弁当箱』は2020年にドラマ化され、吉谷彩子さん演じるハルと井之脇海さん演じるアオによる自然で温かな演技が好評で、視聴者からは「お弁当を作りたくなる」「支えあいながら暮らす生活がうらやましい」という感想が寄せられ、ドラマを機にさらに注目が集まりました。
ハルとアオそれぞれの小さな変化やお弁当の小さな幸せを描く物語は、まるで食卓を囲むような安心感があり、癒されます。料理漫画でありながら、友情や家族愛を感じることのできる作品です。
漫画『ハルとアオのお弁当箱』は、2022年4月に連載が始まり、全6巻で完結した心あたたまる読みやすい漫画です。

5位:リエゾン -こどものこころ診療所-
漫画『リエゾン -こどものこころ診療所-』は、児童精神科を舞台にした、子どもの心の病気や障害を真正面から描く医療漫画で、累計240万部超の人気漫画です。
=あらすじ=
児童精神科医・佐山卓(さやま たく)が営む「佐山クリニック」には、さまざまな心の闇”を抱える子どもたちやその家族が訪れる。研修医の遠野 志保(とおの しほ)は、もともと小児科志望だったが、忘れ物や遅刻など“できない自分”への苛立ちを抱えていた。
大学病院の小児科での研修時に、教授から医者を諦めるよう言われ、自身がADHDでないかと自覚するようになる。
そんな志保を、小児科の研修期間修了後に唯一引き受けてくれたのが、地方にある児童精神科の「佐山クリニック」。クリニックでは子どもたちの見せる様々な行動を「凸凹(でこぼこ)」と称する個性と見なし、優しく寄り添う。
また、子どもの気持ちに寄り添うだけでなく、親や教師、社会との「リエゾン(連携)」を通じて、その子が社会で安心して生きていく環境を整えていく——。
=漫画紹介=
近年では発達障害の当事者や家族だけでなく、教育・医療関係者にも共感をもたらし、「大人のADHDやASDという当事者にも深く響く」との声が多い。
発達障害の子どもだけではなく、母親の離婚や就職活動、いじめ、ヤングケアラーなど社会問題も柔軟に取り上げており、一話完結ながら奥行きある物語です。
2023年にはドラマ化もされ、発達障害や児童精神科の現場を描く社会ドラマとしても高評価を得ています。
漫画と並行して、発達支援に関わるやケアノウハウを解説した書籍も出版され『凸凹のためのおとなのこころがまえ』、医療現場や福祉現場にも影響を与えています。

6位:九条の大罪
漫画『九条の大罪』は漫画『闇金ウシジマくん』の真鍋昌平が描く“悪徳”と呼ばれる弁護士の主人公・九条(くじょう)のダークヒーローの裏社会×青年リーガルドラマです。
=あらすじ=
弁護士・九条間人(くじょう たいざ)は、ヤクザや前科者、半グレなど“訳あり”の依頼人専門に受ける弁護士。バツイチで元妻に全財産を分与し、子供の養育費を払っているため、ビルの屋上でテント暮らしている。イソ弁(居候弁護士)の烏丸(からすま)とともに、飲酒運転によるひき逃げや暴力事件、病院の闇など、世間が触れたがらない事件を担当し、依頼人の擁護に務める。
ネットでは悪徳弁護士と罵られながらも、イソ弁の烏丸(からすま)と共に、依頼人の擁護に務める。ある日、飲酒して轢き逃げをした半グレが、九条のもとを訪ねる。そこで九条が授けた策は、弁護士にはあるまじき教唆で———!?
=漫画紹介=
交通事故ひとつですら、常識がひっくり返る。知ってるだけで、人生が変わる。これもまた現実。つきつける絶望。
一話完結ながらも、司法と倫理の狭間で揺れる人間模様を描き、事件そのものだけでなく、九条の哲学―「正義とは何か」を浮き彫りに。著者は漫画『闇金ウシジマくん』の真鍋昌平で、ウシジマくんとは異なる“救い”を描きたいと語っており、50人以上の弁護士を取材し、5年かけて法の闇も、抜け道も描かれたリアルを積み上げた漫画。
漫画『九条の大罪』は、大規模な取材を重ねて裏社会や司法の“リアル”を忠実に再現され、2020年10月連載開始から累計14巻・累計330万部を突破しています。
現代問題の社会保障、過剰医療、ゾンビ企業など時事的テーマも織り交ぜられていて、レビューでは、「法律の抜け道を駆使する“悪徳”弁護士だが、筋は通っておりリアリティがある」「現実にありそうな社会の闇を突く描写で引き込まれる」と評価されています。

7位:白暮のクロニクル(はくぼのクロニクル)
漫画『白暮のクロニクル』の物語の舞台は、不老不死の“オキナガ”という種族が存在する架空の日本。生と死の境界が曖昧な時代に、人間と“長く生きすぎた者たち”の交錯を描く、新感覚ヒューマンミステリー。
=あらすじ=
西暦2015年。吸血鬼に似た特性を持つ不老不死の存在「オキナガ」が社会に溶け込みつつある現代日本。厚労省の新人・伏木あかり(ふせぎ あかり)は、研修先で偶然オキナガの殺害事件に遭遇し、夜間衛生管理課へ配属される。
そこで出会ったのは、見た目は18歳ながら80年以上生きる長命のオキナガ・雪村魁(ゆきむら かい)。彼の助手として、あかりは“オキナガ案件”と呼ばれる難事件の調査に巻き込まれていく。やがて二人は、未年のクリスマスにだけ現れる連続殺人犯「羊殺し」の謎に迫る。魁の幼なじみであり、あかりの祖母・棗(なつめ)もその犠牲者だった──。あかりは、オキナガと人間、長命者たちの心の闇と哀しみに触れていく…。
=漫画紹介=
漫画『白暮のクロニクル』は、オキナガ特有の“死なない身体”“夜行性”“血への渇望”の吸血鬼のようなファンタジー要素とSFミステリーを描いているところが見どころです。
事件は一話完結形式で展開し、人間の寿命や記憶にまつわる哲学的な問いも、大人がじっくり楽しめる作品です。
2024年にはドラマ化され、神山智洋(WEST.)が魁役、松井愛莉があかりを演じ、ドラマでは事件性だけでなく、人とオキナガの共存や差別を巡る社会的テーマも丁寧に描写されています。

8位:東京卍リベンジャーズ
漫画『東京卍リベンジャーズ』は、2017年から2022年まで連載され、全31巻、世界累計発行部数は80 百万部を超えるメガヒット漫画です 。2020年に講談社漫画賞を受賞し、2021年には日本国内で最も売れた漫画のトップ3にランクイン 。
=あらすじ=
26歳の冴えないフリーター・花垣武道(ハナガキ タケミチ)は、中学時代に交際していた橘日向(タチバナ ヒナタ)とその弟・直人(ナオト)が裏社会抗争によって殺されたことをニュースで知る。翌日、線路に突き落とされた彼が目を覚ますと、なんとあの日の12年前——中学1年の自分にタイムリープしていた。未来を変えるため、タケミチは日向と直人を救うべく、”東京卍會”という不良組織に飛び込み、過去を修正していく———。
直人に日向が12年後殺される運命であると伝えた結果、武道は死を回避した直人に命を救われる結果に改変された2017年に帰還。武道は直人の奮闘むなしく日向が殺害された事実に加え、自身が直人との握手によって12年前にタイムリープできることを示され、日向を救い最悪の未来を変えるべく、東卍での成り上がりを目指す…。
=漫画紹介=
漫画『東京卍リベンジャーズ』は、タイムリープ通じ、「過去を変えて未来を救う」という熱いテーマ。
タケミチの不器用で弱い主人公像が、逆に多くの読者の心に響くリアリティを生んでいて、一発逆転の”オラオラ系”主人公ではなく、弱さを抱える普通の青年が勇気を奮い立たせる姿は、「強さよりも共感」を求める現代読者に支持されており、西洋圏でも「パワーに頼らない主人公像が刺さる」と評価されています。
さらにマイキー(佐野万次郎)やドラケン(龍宮寺堅)などの熱い友情や義理人情キャラクターが物語に厚みを与えており、関東・東京を舞台にした暴走族のドラマとしてのリアリティと、友情・信念・再起のテーマで、感涙の展開も多数。
漫画『東京卍リベンジャーズ』は、複数の謎・伏線が張られており、最終回では主要な謎や伏線がすべて回収されたと、読む人を満足させる漫画です。

9位:ハイキュー!!
漫画『ハイキュー!!』は、 高校バレーボールを舞台にスポーツ漫画にありがちな「無敵の主人公」を描くのではなく、失敗やコンプレックスを抱えた少年たちが“努力と仲間”によって少しずつ強くなる過程が共感される大ヒット漫画です。
=あらすじ=
身長では劣るが跳躍力を武器とする主人公・日向翔陽(ひなた しょうよう)が、かつて「小さな巨人」として伝説を残した先輩の後を追うべく、宮城県立烏野高校バレーボール部に入部するところから始まる。
身長という身体的不利を補って有り余るほどの類稀なる運動神経とバネ、バレーへの情熱を持ち併せていた日向であったが、入学した中学校のバレー部に指導者どころか自分以外の部員がいないなど環境に恵まれず上達の機を逸していた。中学3年の夏、やっとのことでメンバーを集めて出場した最初で最後の公式戦で、日向率いる雪ヶ丘中は「コート上の王様」と呼ばれる天才セッター・影山飛雄(かげやま とびお)擁する強豪・北川第一中に惨敗してしまう。
影山に中学校での3年間を否定された日向は、影山へのリベンジを果たすべく憧れの烏野高校排球部に入部。晴れて迎えた部活動初日、体育館に入った日向の目の前には影山の姿があった。初めは反発し合っていた二人だが、それぞれの持ち味を生かした“トスを見ない”クイック攻撃、通称・「変人速攻」を編み出し、独りでは見ることのできない”頂の景”を見るため、個性豊かな烏野高校の仲間たちと共に全国大会を目指すこととなる———。
=漫画紹介=
漫画『ハイキュー!!』は全45巻・累計発行部数7,000万部を突破した人気漫画です。
日向のひたむきな努力と影山の戦略的才能がぶつかり合いながら、完全な“勝ち”を目指すのではなく、敗北と挫折の先にある成長が主題であり、読む人を鼓舞するリアリティあるキャラクター描写が最大の魅力です。対戦相手すら“敵”ではなく、同じ舞台を共にする存在として描くことで、試合に深みと共感を与えています。
漫画『ハイキュー!!』は、人間ドラマとしてのリアリティと、熱い試合描写のバランスが評価され、完結後もなおファンを惹きつけ続ける不朽の名作です。
著者Mangaxの漫画『ハイキュー!!』紹介動画

10位:スインギンドラゴンタイガーブギ
漫画『スインギンドラゴンタイガーブギ』は、ジャズを題材としており、第二次世界大戦後の戦後混乱期における社会復興とジャズを通した人間模様が描かれている。
=あらすじ=
第二次世界大戦戦直後の日本。福井で暮らす少女・於菟(おと/通称“とら”)は、溺水事故により記憶障害を抱えた姉・依音子(いねこ)の心に唯一残された音——かつて聴いたジャズベーシスト・小田島龍治(おだじま たつじ)の演奏を手がかりに、希望の光を求めて上京する。自宅にあったウッドベースを抱え、姉の“思い出の音”を探す旅の中で、とらは自らの歌声と向き合い、戦後東京の雑踏の中でジャズバンド活動へと巻き込まれていく。再会を果たす小田島との関係、そして音楽を通じて浮かび上がる記憶の断片──。失われた過去と新たな未来が音でつながっていく…。
=漫画紹介=
作は、戦後の混乱期を舞台に“ジャズ”を通じて再生する人々と街を描く、力強い人間ドラマ。
演奏シーンでは、ウッドベースの音や熱気を“見せる”工夫が功を奏し、「この漫画からは音がして、こちらの体に響く」の声もあるなど、音楽漫画の表現力の高さが評されています。
また、単行本刊行に合わせてSpotifyほかで公式プレイリストが公開されるなど、作品世界を“音”で拡張する試みも展開され、読者に独特の没入体験を提供しています。
漫画『スインギンドラゴンタイガーブギ』は、戦後日本の再生を背景に、音楽の“音”すら感じられる描写、音楽への情熱、記憶と復興の物語が温かく胸に響きます。
