「話題になっているから読んでみたけど、思ったほどハマらなかった」
漫画好きなら、一度はそんな経験があるはずです。
SNSやランキングでは毎月のように「次に来る漫画」が紹介されますが、本当に面白い作品は流行だけでは語れません。読後に誰かへ薦めたくなる作品、キャラクターを忘れられなくなる作品、そして人生観まで少し変えてしまう作品——そんな漫画こそ長く愛され続けます。
2026年5月は、アニメ化で注目を集める作品から、実写映画化された話題作、長年支持される名作、そして今まさに人気が拡大している注目作まで、豊作と呼べるラインナップが揃っています。
今回は、漫画紹介サイトMangax編集部が厳選した「今読むべき漫画10選」をご紹介。
1位:違国日記
漫画『違国日記』は、両親を事故で亡くした少女・田汲朝(たくみあさ)と、彼女を引き取った叔母・高代槙生(こうだいまきお)の共同生活を描くヒューマンドラマ。

=あらすじ=
中学生の朝は突然の事故によって家族を失い、親戚たちが今後の身の振り方を話し合う中で孤独を抱えていた。そんな彼女に手を差し伸べたのが、小説家として暮らす叔母の槙生だった。槙生は人付き合いが苦手で、他人と深く関わることを避けて生きてきた人物であり、子どもを育てる自信など持ち合わせていない。それでも朝を放っておけず、「あなたを引き取る」と告げる——。
こうして始まった二人の同居生活は、決して理想的なものではない。槙生は保護者として不器用で、朝もまた両親を失った悲しみを抱えたまま新しい環境に適応しようとする。親子でも姉妹でもない、かといって他人でもない。その曖昧な距離感の中で、二人は少しずつ相手を理解しようと努力していく…。
朝は学校生活や友人関係を通じて成長し、自分自身の感情と向き合っていく。一方の槙生も、小説家としての仕事や過去の人間関係、自身が抱える生きづらさと向き合いながら、大人としてどう他者と関わるべきかを模索していく。
=漫画紹介=
漫画『違国日記』は、ヤマシタトモコによるヒューマンドラマ漫画で、祥伝社の女性向け漫画誌『FEEL YOUNG』にて2017年から2023年まで連載された。単行本は全11巻で完結している。本作は連載開始直後から高い評価を受け、多くの漫画賞やランキングで上位に選出された。マンガ大賞2019では第4位を獲得し、「このマンガがすごい!」やダ・ヴィンチの年間ランキングなどでもたびたび話題となった。特に2023年には「BOOK OF THE YEAR 2023」コミックランキングで第1位を獲得し、完結作として大きな注目を集めた。
作者のヤマシタトモコは、『さんかく窓の外側は夜』や『HER』などでも知られる実力派漫画家で、人間の繊細な感情や複雑な関係性を描くことに定評がある。本作でもその持ち味が存分に発揮されており、登場人物たちの心の動きが丁寧な会話と表情で表現されている。
2024年には実写映画化も実現し、大きな話題となった。主人公の高代槙生を新垣結衣、田汲朝を早瀬憩が演じ、監督は瀬田なつきが担当。原作が持つ静かな空気感や繊細な人間描写を映像として再現した作品として高い評価を受けた。

2位:ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~
漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』は、中国風の架空王朝を舞台に描かれる宮廷ファンタジー漫画。後宮で皇帝の妃候補として育てられる少女たちの中で、正反対の立場にいる二人の女性が身体を入れ替えられることから物語は始まる。

=あらすじ=
詠国の後宮には「雛女(ひめ)」と呼ばれる少女たちが集められ、未来の皇后候補として教育を受けている。その中でも黄玲琳(こうれいりん)は、「殿下の胡蝶」と称されるほど美しく気品に満ちた存在で、周囲から深く愛されていた。一方の朱慧月(しゅけいげつ)は容姿や立場に恵まれず、「雛宮のどぶネズミ」と蔑まれながら孤独な日々を送っていた——。
ある夜、道術と呼ばれる不思議な力によって二人の魂が入れ替わってしまう。慧月は憧れ続けた玲琳の美しい身体を手に入れ、玲琳は嫌われ者である慧月の身体へと閉じ込められる。突然すべてを失った玲琳は牢に入れられ、周囲から冷たい視線を向けられる絶望的な状況に追い込まれる…。
しかし玲琳はそこで折れなかった。幼い頃から病弱な身体で生きてきた彼女にとって、慧月の丈夫な身体はむしろ自由そのものだったのである。逆境の中でも前向きに行動し、知恵と努力で困難を乗り越えていく玲琳の姿は、やがて周囲の人々の心を動かしていく。
一方で慧月は、誰もが憧れる玲琳として生きることになるが、愛される立場には責任や期待が伴うことを知る。美しい外見だけでは得られない信頼や尊敬、そして玲琳が積み重ねてきた努力の重さを理解し、自身の嫉妬や劣等感と向き合うことになる。
=漫画紹介=
漫画『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』は、中村颯希によるライトノベルを原作とした宮廷ファンタジー作品である。原作は小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を集めた後、一迅社ノベルスより書籍化された。キャラクター原案はゆき哉、コミカライズ版は尾羊英が担当している。
画版は月刊コミックZERO-SUM(一迅社)にて2021年から連載されており、美麗な作画と華やかな宮廷描写によって高い人気を獲得している。原作小説・コミカライズともに順調に刊行を重ね、シリーズ累計発行部数は400万部を突破するなど、近年の女性向けファンタジー作品を代表するヒット作へと成長した。
さらに、中国宮廷を思わせる華麗な世界観や、後宮制度、道術と呼ばれる特殊な力などの設定も魅力のひとつだ。豪華な衣装や建築、美しい人物描写は漫画版ならではの見どころとなっている。
2026年には待望のテレビアニメ化も決定しており、さらなる注目を集めている。爽快な逆転劇と丁寧なキャラクター描写、そして美しい宮廷ファンタジーの世界観を兼ね備えた本作は、女性向け作品が好きな読者はもちろん、異世界・中華ファンタジー作品が好きな人にもおすすめできる人気シリーズである。

3位:魔法科高校の劣等生
漫画『魔法科高校の劣等生』は、魔法が科学技術として体系化された近未来を舞台に描かれる学園SFファンタジー作品だ。タイトルに「劣等生」とあるが、その主人公は実際には誰よりも規格外の力を持つ存在であり、その正体が少しずつ明かされていく過程が大きな魅力となっている。

=あらすじ=
舞台は西暦2095年。魔法は超常現象ではなく、科学的な技術として社会に組み込まれ、国家戦略にも利用されている。この世界では優秀な魔法師を育成するための専門教育機関が存在し、司波達也(しばたつや)と司波深雪(しばみゆき)の兄妹も国立魔法大学付属第一高校へ入学する——。
しかし、入学試験の結果によって優秀な「一科生」と補欠扱いの「二科生」に分けられる制度の中で、妹の深雪は首席級の成績で一科生となる一方、兄の達也は二科生として入学する。周囲からは「劣等生」と見なされる達也だったが、その実態は誰も知らない。
達也は一般的な魔法技能こそ低く評価されているものの、魔法理論や戦術、工学分野においては天才的な才能を持つ。さらに「分解」や「再成」といった特殊能力を有し、国家レベルの戦略兵器にも匹敵する力を秘めていた。表向きは平凡な学生として振る舞いながらも、裏では軍や政府の極秘任務に関わる重要人物でもある。
入学後、達也は生徒会活動や学校行事に関わる中で、様々な事件や陰謀に巻き込まれていく。九校戦と呼ばれる魔法競技大会では圧倒的な技術力を発揮し、多くの生徒たちの評価を覆していく。また、国内外のテロ組織や他国の魔法師との戦いを通じて、その規格外の能力が少しずつ明らかになっていく…。
=漫画紹介=
『魔法科高校の劣等生』は、佐島勤によるライトノベル作品で、電撃文庫(KADOKAWA)から2011年に刊行が開始された。もともとは小説投稿サイトで発表されていた作品であり、書籍化をきっかけに大きな人気を獲得した。
本編は全33巻で完結しているが、その後も続編やスピンオフ作品が数多く展開されており、シリーズ全体としては現在も拡大を続けている。累計発行部数は2,500万部を超え、現代ライトノベルを代表する人気シリーズのひとつとして高い評価を受けている。
2014年にはテレビアニメ第1期が放送され、その後も続編アニメや劇場版が制作された。コミカライズ作品やゲーム、関連書籍も多数展開されており、メディアミックス作品としても成功を収めている。
本編完結後は次世代を描く『続・魔法科高校の劣等生 メイジアン・カンパニー』や、他キャラクター視点のスピンオフ作品も展開されているため、長年にわたり世界観を楽しめるシリーズとなっている。

4位:アクセル・ワールド
漫画『アクセル・ワールド』は、近未来の仮想現実社会を舞台に、自己肯定感の低い少年が成長していく姿を描いたSFバトルアクション作品である。作者は『ソードアート・オンライン』でも知られる川原礫。現実世界と仮想世界が密接に結びついた未来で繰り広げられる壮大な物語だ。

=あらすじ=
2046年の日本では、「ニューロリンカー」と呼ばれるウェアラブル端末が普及し、人々は常にネットワークと接続された生活を送っていた。主人公の有田春雪(ありたはるゆき)は、太った体型と内向的な性格から自分に自信を持てず、学校でも目立たない存在だった。彼にとって唯一の居場所は、仮想空間でハイスコアを競うゲームだけだった。
そんなある日、学園の有名人であり、生徒会副会長でもある黒雪姫(くろゆきひめ)が春雪に接触する。彼女は春雪の隠れた才能を見抜き、謎のプログラム「ブレイン・バースト」を託す。このプログラムを導入した者は、思考速度を通常の1000倍に加速できる特殊能力を得ることになる…。
春雪は「ブレイン・バースト」の世界で、自身の心を反映したアバター「シルバー・クロウ」となり、加速世界の戦いへと身を投じていく。バーストリンカーと呼ばれる能力者たちは、ポイントを賭けた戦闘を繰り返しながら力を高めていくが、ポイントを失い続ければ能力そのものを永久に失うという過酷なルールが存在していた。
=漫画紹介=
『アクセル・ワールド』は、川原礫によるライトノベル作品で、電撃文庫(KADOKAWA)より2009年から刊行されている。第15回電撃小説大賞において最高賞である「大賞」を受賞した作品としても知られており、川原礫の代表作のひとつに数えられている。
本作はVRやAR技術が発展した近未来社会を舞台にしており、思考を1000倍に加速させる「ブレイン・バースト」という独創的な設定が大きな特徴となっている。仮想空間でのバトルと現実世界の青春ドラマを融合させた作風は、多くの読者から支持を集めた。
また、本作は同じ川原礫作品である『ソードアート・オンライン』との関連性がたびたび話題となる。公式には同一世界の未来を描いているとされており、技術や設定に共通点が存在するため、両作品のファンから注目を集めている。
2012年にはテレビアニメ化され、サンライズ制作による迫力あるバトルシーンや、美麗な映像表現が高く評価された。2016年には劇場版『アクセル・ワールド INFINITE∞BURST』も公開され、原作ファンだけでなくアニメファンからも支持を得た。

5位:メイドインアビス
漫画『メイドインアビス』は、巨大な縦穴「アビス」を舞台に、未知の世界へ挑む少女たちの冒険を描いたダークファンタジー作品である。

=あらすじ=
物語の舞台は、島の中央に存在する巨大な縦穴「アビス」。その深さは誰にも分からず、底には古代文明の遺物や未知の生物が眠るとされている。世界中の探窟家たちは、一攫千金や真実の探求を求めてアビスへ挑み続けていた。しかし、この深淵には「アビスの呪い」と呼ばれる恐ろしい現象が存在する。深く潜れば潜るほど、地上へ戻る際に身体や精神へ深刻な影響が現れるのだ…。
主人公のリコは、アビスの縁にある街オースで暮らす探窟家見習いの少女。伝説的な白笛探窟家である母・ライザに憧れ、いつかアビスの深部へ到達することを夢見ている。ある日、リコは探索中に人間そっくりのロボット少年を発見する。記憶を失っていたその少年は「レグ」と名付けられ、リコと共に生活を始める——。
そんな中、行方不明となっていた母ライザからの手紙が発見される。その内容は「奈落の底で待つ」という衝撃的なものだった。母に会いたいという強い想いを抱いたリコは、レグと共にアビス最深部を目指す決意をする。
しかし、その旅は決して希望だけに満ちたものではない。アビスには凶暴な原生生物が生息し、深層へ進むほど呪いは強くなる。さらに、人間の倫理観を超越した探窟家や、アビスそのものに翻弄された者たちとの出会いが、二人を過酷な運命へ導いていく。
=漫画紹介=
漫画『メイドインアビス』は、つくしあきひとによるダークファンタジー漫画で、2012年から連載が続く人気作品である。独創的な世界観と圧倒的な描き込みによって高い評価を受け、国内外で多くのファンを獲得している。
2017年にはテレビアニメ第1期が放送され、緻密な背景美術と壮大な音楽によって作品の魅力がさらに広く認知された。続いて劇場版『深き魂の黎明』やテレビアニメ第2期『烈日の黄金郷』も制作され、いずれも高い評価を獲得している。特に作曲家ケビン・ペンキンによる音楽は、アビスの神秘性と壮大さを見事に表現していると絶賛された。
圧倒的な世界観、予測不能なストーリー、そして深いテーマ性を兼ね備えた『メイドインアビス』は、近年のファンタジー漫画を代表する傑作として高く評価され続けています。

6位:北北西に曇と往け
漫画『北北西に曇と往け』は、『乱と灰色の世界』で知られる入江亜季によるミステリー&ロードムービー漫画です。雄大なアイスランドの自然を舞台に、日本人の血を引く少年が様々な事件や人々と出会いながら真実を追い求める物語。

=あらすじ=
主人公の御山慧(みやまけい)は、アイスランドの首都レイキャビクで暮らす17歳の少年。祖父とともに生活しながら、自動車整備や探偵まがいの仕事を請け負っている。慧には特殊な能力があり、車や機械と対話することができる。その力を活かし、失くし物探しや調査依頼などを引き受けながら日々を過ごしていた。
ある日、慧のもとに日本から一人の少女がやって来る。彼女との出会いをきっかけに、慧は長らく胸の奥に抱えていた家族の問題と向き合うことになる。その中心にいるのが、日本に住む弟・御山三知嵩(みやまみちたか)だ。
三知嵩はかつて優しく聡明な少年だったが、ある出来事を境に周囲の人々を巻き込む不穏な存在へと変貌していた。日本では不可解な事件や失踪が発生し、その背後に三知嵩の影が見え隠れする。慧は遠く離れたアイスランドから弟の真実を知ろうとし、少しずつ家族に隠された秘密へ近づいていく…。
=漫画紹介=
漫画『北北西に曇と往け』は、入江亜季によるミステリー漫画で、KADOKAWAの漫画誌『ハルタ』にて2016年から連載されている。『乱と灰色の世界』『群青学舎』などで高い評価を受けた入江亜季の代表作のひとつであり、その圧倒的な画力と独特の世界観によって多くの漫画ファンから支持されている。
本作最大の特徴は、舞台となるアイスランドの描写にある。作者自身が現地取材を重ねており、街並みや自然風景、人々の暮らしまで丁寧に描かれている。火山や氷河が広がる雄大な景色はもちろん、日常の何気ない風景までもが美しく表現されており、「アイスランドへ行きたくなる漫画」として語られることも多い。
また、主人公・御山慧が持つ「機械と会話できる能力」というファンタジー要素も本作の魅力だ。この能力によって事件解決の糸口が生まれる一方で、作品全体は現実的で落ち着いた空気感を保っている。幻想性とリアリティが自然に融合している点は、入江亜季作品ならではの持ち味と言える。
2024年には実写映画化も発表され、作品への注目度はさらに高まった。映像化によってアイスランドの壮大な景色がどのように表現されるのか、多くのファンが期待を寄せている。
ミステリー、ヒューマンドラマ、旅行記、青春物語――そのどれにも当てはまるようで当てはまらない独自の魅力を持つ『北北西に曇と往け』は、現代漫画の中でも特に世界観の完成度が高い作品として評価されている。ゆっくりと物語に浸りたい読者にこそおすすめしたい名作である。

7位:よわよわ先生
漫画『よわよわ先生』は、一見クールで完璧に見える女性教師と、そんな先生の意外すぎる素顔を知ってしまった男子高校生との交流を描くラブコメディ作品である。可愛らしいキャラクターたちによる軽快な掛け合いと、思わず応援したくなる恋愛模様が人気を集めている。

=あらすじ=
主人公の阿比倉(あびくら)は、ごく普通の高校生。ある日、新任教師として赴任してきた鷺ノ宮ひより先生を目にする。ひよりは美人でスタイルも良く、授業も真面目にこなすため、生徒たちからは「近寄りがたい完璧な先生」と思われていた——。
しかし、阿比倉は偶然にも彼女の秘密を知ってしまう。実はひより先生は極度の方向音痴で、ドジで、不器用で、日常生活の様々な場面で失敗を繰り返してしまう「よわよわ」な人物だったのだ。表向きのしっかりした姿とは裏腹に、一人ではまともに生活できないほど危なっかしい姿を見た阿比倉は、放っておけず何かと手助けをするようになる。
最初は教師と生徒としての関係だった二人だが、一緒に過ごす時間が増えるにつれて距離は徐々に縮まっていく。ひより先生は阿比倉の優しさに救われ、阿比倉もまた先生の飾らない素顔に惹かれていく。しかし相手は教師であり、自分は生徒という立場が二人の前に大きく立ちはだかる…。
=漫画紹介=
漫画『よわよわ先生』は、福地カミオによるラブコメディ漫画で、『週刊少年マガジン』にて連載されている人気作品である。作者は『さよなら私のクラマー』の新川直司とは異なり、コミカルな恋愛作品を得意とする漫画家として知られている。
『よわよわ先生』は、漫画家・福地カミオによる学園ラブコメディ作品で、講談社の漫画雑誌 週刊少年マガジン にて2022年51号から連載が開始された。『週刊少年マガジン』では数多くの人気ラブコメ作品が生まれてきたが、本作は「完璧に見える教師の意外な弱さ」というユニークな切り口で読者の支持を集めている。
連載開始後はSNSや漫画アプリなどでも話題となり、「今読んでおきたいラブコメ作品」のひとつとして注目を集めた。恋愛だけでなく、教師としての責任感や生徒との信頼関係も描かれており、キャラクター同士の関係性の変化を楽しめる作品となっている。

8位:響け!ユーフォニアム
漫画『響け!ユーフォニアム』は、吹奏楽に青春を懸ける高校生たちの成長と葛藤を描いた青春群像劇である。

=あらすじ=
主人公の 黄前久美子 は、中学時代に吹奏楽部でユーフォニアムを担当していた高校1年生。中学最後の吹奏楽コンクールで全国大会を逃した経験を持ち、「高校ではほどほどに部活をやろう」と考えていた。しかし入学した北宇治高校で、同じ中学出身の加藤葉月や川島緑輝に誘われ、再び吹奏楽部へ入部することになる——。
かつて全国大会常連校だった北宇治高校吹奏楽部は、近年は成績が低迷し、部員たちの意識もばらばらだった。しかし新たに赴任した顧問の 滝昇 は、「全国大会金賞」という高い目標を掲げる。部員たちは厳しい練習と実力主義のオーディションに向き合うこととなり、部内には次第に緊張感が生まれていく。。。。
久美子は部活動を通じて様々な仲間と出会う。その中でも特別な存在となるのが、圧倒的な演奏技術を持つトランペット奏者の 高坂麗奈 だ。中学時代から周囲に流されず、自分の理想を貫こうとする麗奈の姿に触れた久美子は、次第に「本気で何かを目指すこと」の意味を考え始める。
=漫画紹介=
『響け!ユーフォニアム』は、武田綾乃による青春小説シリーズで、2013年に刊行が開始された。吹奏楽部を舞台にした作品として高い人気を誇り、部活動に打ち込む高校生たちの成長や葛藤、人間関係をリアルに描いた青春群像劇として知られている。
本作が大きな注目を集めたきっかけとなったのが、2015年から制作された 京都アニメーション によるテレビアニメ化である。圧倒的な作画クオリティと繊細な演出、実際の吹奏楽経験者からも高く評価された演奏シーンによって、原作ファンだけでなく幅広い層の支持を獲得した。
シリーズはテレビアニメ、劇場版、スピンオフ作品へと展開され、吹奏楽を題材にした作品の代表格として確固たる地位を築いている。単なる部活漫画ではなく、「本気で上を目指すことの苦しさと喜び」「才能と努力」「友情と競争」といった普遍的なテーマを描き、多くの読者や視聴者の心を動かし続けている漫画です。

9位:弱虫ペダル
漫画『弱虫ペダル』は、自転車ロードレースの世界に飛び込んだ少年が仲間たちとともに成長していく、熱血スポーツ漫画の代表作である。

=あらすじ=
主人公の 小野田坂道 は、アニメやゲームを愛するオタク少年。千葉県にある総北高校へ入学した坂道は、高校ではアニメ研究部に入ろうと考えていた。しかし部員不足で活動停止状態だったため、新たな仲間探しに奔走することになる——。
そんな坂道には自分でも気づいていない特別な才能があった。毎週のように秋葉原まで往復90km以上をママチャリで走り続けていたことで、驚異的な脚力と持久力を身につけていたのだ。その才能に目を付けたのが、自転車競技部所属の今泉俊輔だった。
最初は競技自転車にまったく興味がなかった坂道だが、仲間たちとの出会いをきっかけにロードレースの世界へ足を踏み入れる。自転車競技部には、豪快なクライマーの 鳴子章吉 や、圧倒的な実力を持つ主将の 金城真護 をはじめ、多くの個性的な先輩たちが在籍していた。
坂道は初心者ながらも持ち前の努力と情熱で急速に成長していく。特に坂道の武器となるのが「登坂能力」だ。急な坂道でもペースを落とさず走り続けられる才能は、多くのライバルたちを驚かせることになる…。
=漫画紹介=
『弱虫ペダル』は、渡辺航 による高校自転車ロードレースを題材としたスポーツ漫画で、2008年から 週刊少年チャンピオン(秋田書店)にて連載が続いている長寿作品である。連載開始当初は自転車競技をテーマにした珍しいスポーツ漫画として注目されたが、現在ではスポーツ漫画を代表する人気シリーズのひとつとなっている。
本作の最大の特徴は、ロードレースという競技の魅力をわかりやすく描きながら、王道の少年漫画らしい熱い成長物語を成立させている点にある。主人公・小野田坂道は、もともと競技経験のないオタク少年だったが、仲間やライバルとの出会いを通じて才能を開花させ、自転車競技の世界へとのめり込んでいく。その姿はスポーツ経験の有無を問わず多くの読者の共感を集めた。
2013年にはテレビアニメ化され、その後も複数シリーズが制作されたほか、舞台化や実写映画化など幅広いメディア展開を実現。特にアニメ版はロードレースの迫力やキャラクターの熱量を見事に映像化し、新たなファン層を獲得した。
競技自転車の知識がなくても楽しめる読みやすさと、本格的なレース描写を両立している点も高く評価されている。友情・努力・勝利という少年漫画の王道を現代的な形で描き続ける『弱虫ペダル』は、スポーツ漫画ファンなら一度は読んでおきたい名作として長年支持され続けている。

10位:猫と竜
漫画『猫と竜』は、森で猫に育てられた竜と、その家族である猫たちの絆を描くハートフルファンタジーである。

=あらすじ=
物語の主人公は、一頭の巨大な竜。まだ幼かった頃に親とはぐれ、森の中で弱りきっていたところを野良猫たちに保護された。猫たちは竜を恐れることなく受け入れ、自分たちの子どもと同じように育てる。そして竜自身も、自分は「少し大きな猫」なのだと思いながら成長していった…。
やがて竜は圧倒的な力を持つ存在へと成長する。しかし、その心は幼い頃から変わらない。猫たちを家族として愛し、森の仲間たちを守りながら穏やかな日々を過ごしていた——。
そんなある日、人間たちが森へ足を踏み入れる。通常であれば人間と竜は恐れ合う関係だが、この竜は違った。猫たちから教わった優しさを持つ竜は、人間たちとも少しずつ交流を深めていく。
旅人や冒険者、村人たちは最初こそ竜の存在に驚き恐れる。しかし、猫と共に暮らし、仲間を守り続けるその姿を見て次第に考えを改めていく。竜もまた、人間たちとの出会いを通じて世界の広さを知り、新たな絆を築いていく…。
=漫画紹介=
『猫と竜』は、アマラによるファンタジー小説を原作とした作品で、「小説家になろう」発の人気シリーズである。書籍版は 宝島社 から刊行されており、コミカライズ版は漫画・佐々木泉によって連載されている。
アマラによる日本のライトノベルおよび同作を原作とするメディアミックス作品。イラストは大熊まいが担当。元々は小説投稿サイト「小説家になろう」にて連作短編という形で発表され、短編としては異例の日刊ランキング1位(2013年9月時点)を獲得するほどの人気作となっている。2016年に宝島社より書籍が刊行され、のちにシリーズ化された。
メディアミックスとして、2017年9月22日より「このマンガがすごい!WEB」にて佐々木泉によるコミカライズ版が連載されている他、2025年11月19日より「コミックシーモア」にてノブヨシ侍によるスピンオフ漫画『猫と竜 ミケミケのねこねこギルド』が連載されている。また、2026年7月よりテレビアニメが放送予定となっている。2026年5月時点でシリーズ累計での発行部数は130万部(小説・漫画・電子版含む)を突破している。
可愛らしい猫たちに癒やされながら、ときに涙し、ときに笑う。『猫と竜』は、優しさと絆を丁寧に描いたファンタジー作品として、多くの読者から愛され続けている。猫好きはもちろん、心温まる物語を求めるすべての人におすすめできる一作である。


