夏の夜、静かな部屋でページをめくると、背筋が凍るような恐怖が襲ってくる———。
そんな体験を求めるあなたに贈る、最新&定番ホラー漫画の保存版ガイドです。今回は、心の底から震える恐怖と、日常に潜む異常を描いたおすすめのジャパニーズホラー漫画20作品を厳選しました。
『こわいやさん』や『カラダ探し』などの話題作から、『うずまき』『富江』などの不朽の名作まで、幅広いラインナップをご紹介。心理的恐怖、都市伝説、怪異、サバイバルホラーまで、多彩なジャンルの恐怖を体験できます。読めば思わず夜道が怖くなるかもしれませんが、それこそがジャパニーズホラー漫画の醍醐味です。
この記事では、各作品のあらすじや見どころ、魅力をお届けします。初めてジャパニーズホラー漫画を読む人も、ジャパニーズホラー好きのあなたも、次に読む一冊がきっと見つかります。おすすめのホラー漫画20作品をご紹介します。
1位:こわいやさん
=あらすじ=
どうぶつ村に引っ越してきた「かえるくん」。ある日、村を歩いていると、かわいらしい見た目のうさぎさんが営む店「こわいやさん」に誘われ、その店主から渡されたのは、グロテスクな顔が描かれた「こわい箱」。箱を開くと、かえるくんの目の前で怪談の世界へと変わる——。
その店は“怖い話”を買い取り、客が体験した恐怖や都市伝説をひとつずつ聞いていく…。
語られる話は、学校での怪異や家庭内での異変、ネットで広まった噂など…。話の中には、人の悪意が引き起こしたものや、説明のつかない現象も。
=漫画紹介=
可愛らしいキャラクターと本格的な恐怖演出とのギャップがクセになり、気づけば物語に引き込まれてしまうのが魅力。2025年8月4日には単行本第1巻も発売され、SNSやレビューで「夜に読むとゾクゾクする」と話題沸騰中。
今もっとも注目されているジャパニーズホラー作品のひとつです。
今読むべきジャパニーズホラー漫画は『こわいやさん』──ジャパニーズホラーブームとともに知る『こわいやさん』の魅力にも、こわいやさんの魅力を詳しく解説しています!

2位:カラダ探し
「デスゲーム×ループ×怪異」という三要素を組み合わせた人気ホラー。
=あらすじ=
高校生の明日香とその仲間たちは、ある日、赤い少女から「カラダを探して」と謎めいた依頼を受ける。翌日、彼らは学校に閉じ込められ、死体の一部を見つけることで生き延びる恐怖のゲームに巻き込まれる———。
捕まれば惨殺され、翌日には同じ日がループするという絶望的状況に追い込まれ、仲間たちは次第に疑心暗鬼に陥っていく。日常の延長線上に潜む不可解な怪異が次々と襲いかかり、極限状態のサバイバルが始まる…。
=漫画紹介=
漫画『カラダ探し』は、現代日本の高校を舞台にしたデスゲーム型ホラーとして高い人気を得た作品です。日常空間で繰り広げられる恐怖と、学校という身近な舞台が、「自分も巻き込まれるかもしれない」と思わせられる、恐怖体験をよりリアルに描かれています。心理的な緊張感を体験できます。
仲間の裏切りや不気味な脅威の恐怖、緊迫感が止まりません。
学園を舞台にしたため身近でリアルに感じられ、ページをめくる手が止まらなくなる恐怖体験を味わえます。
オリジナルはWeb連載で話題となり、2013年「カラダ探し〈上〉」・「〈下〉」が書籍化・2017年にショート形式でアニメ化もされました。実写映画化もされ若者を中心に話題になったホラー漫画です。

3位:うずまき
漫画『うずまき』は、伊藤潤二の代表作で、”うずまき”に取り憑かれた町の人々が狂気に陥っていく様子を描くホラー漫画です。
=あらすじ=
呪われた土地・黒渦町に住む女子高生・五島桐絵(ごしま きりえ)とその恋人・秀一の周囲で、町全体を覆う禍々しいうずまきにまつわる惨劇や怪奇現象が発生。
人の身体が異様にねじれたり、カタツムリに人が変身するなどの不可解な現象が次々と起こり、住民たちは不可解な現象に巻き込まれていく…。
台風や渦巻く風が町に吸い寄せられるなど、自然現象すら異常化。日常的な生活の中で突如として現れる恐怖は、町の住民たちの心にも浸透し、狂気や不安、理性を失いながらも”うず”の正体を追おうとする。しかし、呪いの中心にある真実が何なのかは謎に包まれ、逃れられない運命に引きずり込まれる———。
=漫画紹介=
漫画『うずまき』は、伊藤潤二の代表作にして、海外でも高く評価されるジャパニーズホラー漫画の一つです。2000年には韓日合作で映画制作され、日本、韓国、香港、台湾、米国の5カ国で公開されました。
連載開始から 20年以上経過しているクラシックなホラー漫画 ですが、世界観は色あせず、現在でも多くのファンに読まれています。
漫画『うずまき』は、2024年にはアニメ化もされており、日本では Netflixで日本語音声版が配信中。海外では 日本語音声+英語吹き替え版 が視聴可能で、原作の雰囲気を忠実に再現した恐怖体験を楽しめます。

4位:富江
漫画『富江』は、伊藤潤二の代表作で、不死の美少女に「人間はなぜ彼女に惹かれるのか」という心理的恐怖が描かれた、ホラー史に残る不朽の名作漫画です。
=あらすじ=
川上富江(かわかみ とみえ)は、長い黒髪、妖しげな目つき、左目の泣きぼくろが印象的な、美貌を持った少女。性格は傲慢で身勝手、自身の美貌に言い寄る男たちを女王様気取りで下僕のようにあしらう。
だが、彼女の”魔性とも言える魅力”を目にした男たちは皆、魅せられてゆく———。
やがて、富江に恋する男たちは、彼女に”異常な殺意”を抱き始める。ある者は富江を他の男に渡さず自分が独占したいため、ある者は富江の高慢な性格に挑発され、ある者は富江の存在の恐怖に駆られ、彼女を殺害する…。
しかし、彼女は一度死んでも再起し、周囲の人々の心を狂わせる力を持つ。高校生や大人たち、友人や恋人でさえ、富江の魅力に翻弄され、嫉妬や欲望、執着心に支配されてしまう。
恋愛感情や嫉妬が暴走し、次第に殺人や破滅が連鎖的に発生…。人々は富江を消そうと試みるが、その度に新たな富江が現れてしまう———。
=漫画紹介=
伊藤潤二のホラー漫画『富江』は、1987年の連載開始以来、多くの読者を惹きつけてきました。その人気の高さから、実写映画化もされ、1999年の第一作を皮切りに『富江 revange』や『富江 re-birth』などシリーズ化されました。また、2003年にはテレビドラマ化も行われ、短編形式で富江の恐怖と魅力が映像化されています。
漫画『富江』の富江という女性は、外見の美しさと異常な存在感により、周囲の人間の理性を破壊する象徴として描かれ、読み進めるたびに「彼女が再び現れるかもしれない」という不安が読者に付きまとい、ページをめくる手を止められなくなります。
漫画『富江』は、単なる恐ホラー漫画ではなく、美と狂気、そして永遠に続く呪いを描いたジャパニーズホラー漫画の代表作です。

5位:見える子ちゃん
漫画『見える子ちゃん』はWeb連載から人気が爆発し、アニメ化、映画化もされた話題作の漫画。恐怖とコメディ要素を両立させる物語は、新しい日常系ホラー漫画です。
=あらすじ=
普通の女子高生・四谷みこはある日突然、周囲の人には見えない「幽霊」が見えてしまう体質になってしまう。
日常生活の中に突如現れるおぞましい存在に怯えながらも、「見えていないフリ」を貫くことで、命を守ろうとします。ヤツらに見えていることを悟られないよう、平常心を装い、やり過ごすが、所構わず現れるヤツらに困惑し、泣きそうになるほど怖がっている…。
一時はヤツらからの防御力として市販の数珠を購入して身につけたが、思うような効果は現れず…。さらに強力な数珠を求めてゴッドマザーの店を訪れ、店で一番強力な数珠をもらったが、渡された直後に壊れてしまう。
学校や日常生活の中で次々と現れる幽霊たちは、個性的で奇妙、時には凶暴で恐ろしい存在ばかり。最初はただの恐怖に過ぎなかったが、幽霊たちの奇行や悪意が日常に侵食していくにつれ、みこの精神は徐々に追い詰められていく———。
=漫画紹介=
漫画『見える子ちゃん』は、現代日本を舞台にした日常ホラー+コメディ漫画として大きな話題になりました。
絵柄は可愛らしくコミカルでありながら、怪異の描写は本格的で読者に強烈なインパクトを与え、恐怖と笑いが絶妙に混ざり合った新感覚のホラーとして、ホラーが苦手な人でも手に取りやすいのが魅力です。
幽霊のビジュアルや怪奇現象の描写は、ホラーとしての緊張感をしっかり維持しつつ、作者・泉朝樹によるテンポの良いギャグと組み合わされ、じわじわと余韻を残します。高校生活という身近な舞台が、幽霊の非日常性を際立たせ、読者に”自分の周りにも潜んでいるかも”という思いにさせられます。
漫画『見える子ちゃん』は、アニメ化と映画化もされ、幽霊が見えることで巻き起こるドタバタとホラーの絶妙な組み合わせは、ホラー漫画初心者からも幅広い層で楽しめる内容となっています。

6位:サユリ
漫画『サユリ』は、押切蓮介の作風らしい日常に潜む恐怖を描きつつ、サユリという謎めいた少女を通して、人間の業や欲望の恐ろしさを体験できる漫画です。
=あらすじ=
ある一家が夢のマイホームとして新居に引っ越すところから物語は始まる。しかし幸せな生活は長く続かず、家の中では不気味な物音や不可解な現象が頻発———。徐々に家族はその原因が「サユリ」と呼ばれる少女の霊によるものだと知る。
サユリはかつてその家に住んでいた少女で、悲惨な過去と憎しみを抱えたままこの世に留まり、新たな住人たちを恐怖に巻き込んでいく。家族の仲が次第に壊れていく中で、サユリの存在はますます強大になり、彼らを逃れられない恐怖に追い込んでいく…。
=漫画紹介=
漫画『サユリ』は、どこにでもあるような一軒家を舞台に、親近感を抱きやすい生活空間の恐怖が描かれることで、身近な恐ろしさを体験できます。
サユリという存在は、単なる幽霊としての恐怖だけでなく、家族の心の隙間や不安を増し、人間の弱さや関係性のもろさを浮き彫りにします。
押切蓮介の画風は一見コミカルで親しみやすいが、そこに突如として描かれる不気味なサユリの表情は、強烈なインパクトを与えます。
短編エピソードごとに緊張感が変化し、読者は次に何が起こるか予想できないハラハラ感を味わえます。また、物語は単なる怪談にとどまらず、家族の絆や人間ドラマとしての側面も持っており、ただの恐怖体験以上の読みごたえがあります。
漫画『サユリ』は、従来のジャパニーズホラー漫画ファンはもちろん、押切蓮介作品に親しんでいる人や、日常と非日常のギャップから生まれる恐怖を楽しみたい人にもおすすめできる漫画です。

7位:彼岸島(ヒガンジマ)
漫画『彼岸島』は、松本光司による吸血鬼ホラー漫画で、吸血鬼「雅」の支配する孤島での生存を描くサバイバルホラー漫画です。
=あらすじ=
吸血鬼に支配された孤島・彼岸島を舞台に、高校生・宮本明が兄を探すため島へ渡るが、そして自らの生存をかけて戦いが始まる———。島には人間を捕食する吸血鬼が多数生息しており、感染すれば人間も吸血鬼に変貌してしまう…。
明は仲間と共に、次々と現れる吸血鬼や変異体に立ち向かいながら、島の謎を解き明かそうと旅にでる。恐怖と絶望の状況で、仲間たちの死と裏切りに直面する。サバイバルならではの人間の弱さや生存本能が浮き彫りになる。島全体が逃れられない戦場となり、緊張と恐怖を体験するこに…。
=漫画紹介=
漫画『彼岸島』は、2002年に連載が開始され、2021年には累計発行部数1000万部を突破した人気漫画です。その人気を受け、2013年に実写ドラマ化、2016年にはアニメ化もされ、不動のホラー漫画となりました。
グロテスクな描写と緊迫した心理的心情が描かれており、強烈にサバイバルの中に引き込まれます。サバイバル要素が強く、ホラー初心者からマニアまで楽しめる作品です。
島全体が閉鎖空間であることにより、逃げ場のない恐怖と緊張感が持続し、吸血鬼や変異体の奇怪なビジュアル表現、島のもの寂しい風景、迫力ある戦闘シーンが丁寧に描かれています。
特に、感染した仲間の変貌や島民の狂気的行動は、心理的恐怖を強烈に印象付ける。また、長期連載作品であることから、登場人物の成長や関係性の変化、島の秘密も見どころで、単なるホラー漫画を超えた読み応えがあります。
漫画『彼岸島』は、単行本は全16巻です。さらに、2014年からは新章『彼岸島 48日後…』が始まり、再び題名と話数をリセットして続編として連載され、人気を博した名作漫画です。

8位:不安の種
漫画『不安の種』は、日常生活の中に潜む不可解で禍々しい怪異を描いた短編集ホラー漫画です。
=あらすじ=
学校や職場、家庭などごく普通の場所で次々と異常現象に遭遇———する。突然目の前に現れる幽霊、奇妙な物音、説明のつかない出来事、そして予期せぬ死や惨劇…。何気ない日常が、少しずつ恐怖と不安に脅かされる様子が描かれる。
怪異はしばしば人物の心理とリンクし、疑心暗鬼や恐怖心を増幅させるため、怪奇現象以上に、人間心理の脆さや混乱を目の当たりにすることになる。短編ごとに異なるテーマや恐怖パターンが展開されるため、常に新鮮な恐怖体験が味わえる。
平凡な日常が一瞬で崩れ去る恐怖や、誰も気づかない異変が次々と起きていく…。
=漫画紹介=
漫画『不安の種』は2002年から『チャンピオンRED』(秋田書店)にて3年間連載されました。
2008年に、続編として『不安の種+』が全4巻で刊行されました。さらに、2011年には『不安の種 発芽』と『不安の種 開花』がそれぞれ全1巻ずつ発売され、シリーズは完結を迎えています。
中山昌亮の漫画『不安の種』は、日常ホラーの代表作として高く評価される作品で、短編形式で読みやすく、現代社会に潜む不気味さを描いています。派手なグロテスク描写は少ないが、心理的恐怖と不条理感で強い印象を残します。
また、怪異現象の描写は直接的なグロテスクさよりも心理的恐怖に重きを置き、読者の想像力を刺激することで、恐怖の余韻が長く残ります。
漫画『不安の種』は、都市伝説や怪談好きにおすすめで、日常に潜む”怖さ”を体験できる新感覚ホラー集。ホラー初心者にも手に取りやすい漫画です。

9位:死役所
漫画『死役所』は、死後の世界を舞台にした独自のホラー漫画。死者の視点から生と死、人間の心を描いた作品であり、感動と考察を同時に味わえる漫画です。
=あらすじ=
死後の世界にある「死役所」で、亡くなった人々が手続きを行う生と死のはざまにある世界。
主人公・村は、死者が最期の手続きを行う「死役所」の職員として働いている。
シ村は冤罪で死刑となった男性で、家族を失った悲しみと妻の行方を追うために、あえて死役所職員として留まる。彼は「お客様は仏様です」をモットーに、来訪者の死に向き合いながらも、過去の未解決の事件や加護の会と関わる人物を探し続ける…。
ここに訪れるのは、交通事故、病気、自殺、犯罪などさまざまな理由で命を失った人々———。
死者たちは自身の死の経緯や未練を語り、シ村や他の職員はそれを聞き取り、書類手続きを進める。
しかし、死者たちの物語はしばしば衝撃的で悲惨、時には背筋の凍るような人生が…。死後の世界を通じて描かれるのは、人間の罪や後悔、愛憎、社会問題など…。
=漫画紹介=
漫画『死役所』は、。漫画は2013年に連載開始され、2024年にも別誌にて続編が連載されました。その人気を受け、2019年には実写ドラマ化されました。さらに、2022年にはアニメ化もされ、漫画やドラマでは表現しきれない細かな心理描写や死者の物語がアニメならではの演出で描かれました。
ホラー要素は、死者の抱える後悔や悲劇、社会的な問題が描かれることで、人生や社会に対する考察に自然と引き出されます。
また、死者一人ひとりの物語が短編形式で展開されるため、様々な人間ドラマやホラー体験を連続して味わえます。生と死、正義と罪、希望と絶望の対比が描かれており、単なる怪奇漫画ではなく、社会問題や倫理観を考えさせる深みも。
漫画『死役所』は、死後の世界という非現実を通して生と死の重みを描きつつ、死後の世界を通じて、生きることの尊さや、人とのつながりの大切さを静かに問いかける、現代社会においても読み応えのあるヒューマンドラマです。

10位:ぼぎわんが、来る
漫画『ぼぎわんが、来る』は、現代日本を舞台にした怪異ホラー漫画。映画『来る』の原作を漫画化し、怨霊や祟りの恐怖の物語。
=あらすじ=
幼少期に謎の怪物「ぼぎわん」と遭遇した田原秀樹は、社会人となり家庭を持った後もその影に悩まされる。ある日、彼のもとに不審な訪問者が現れたことをきっかけに、周囲で不可解な怪奇現象が次々と起こり始める…。
秀樹の妻・香奈や娘・知紗、祖母・志津ら家族も巻き込まれ、事件の真相を探る過程で、祖母が抱えていた過去の恨みや悪霊を呼び寄せた秘密が明らかになる。志津の行動により招かれた「ぼぎわん」は、家族だけでなく秀樹自身の心の闇にも影響を及ぼし、徐々に恐怖と不安に支配されていく———。
ぼぎわんの出現は、偶然ではなく、何かしらの因果や呪いと深く結びついており、その正体や目的は謎に包まれる———。
登場人物たちは恐怖に立ち向かうが、怪異は容易に制御できず、心理的プレッシャーと肉体的危険が連鎖的に襲いかかる。人間の不安や恐怖心が増幅される状況も体感することになる…。
=漫画紹介=
澤村伊智の漫画『ぼぎわんが、来る』は、、2015年に第22回日本ホラー小説大賞を受賞した作品です。
原作小説を漫画化した作品で、現代怪異ホラーの魅力を凝縮しています。ぼぎわんという存在は、目に見えない恐怖、理不尽な恐怖、そして人間の心理を揺さぶる不安の象徴として描かれていて、描写や演出によって恐怖が描かれています。特に、都市や日常の中に潜む変異の描き方は、リアルと異常が心理的にドキドキします。
現代社会を舞台にしているため、読者が感情移入しやすく、じわじわと恐怖が襲ってくる。緊迫感ある描写と先の読めない展開が魅力の作品です。
漫画『ぼぎわんが、来る』は、怪異現象の恐怖と人間心理の脆弱性を融合させ、不安と緊張を与える作品で、原作の小説と漫画で楽しめる現代怪異ホラー漫画の傑作として、多くのホラーファンに支持されています。

11位:僕が死ぬだけの百物語
漫画『僕が死ぬだけの百物語』は、ホラーとサスペンスが融合した作品で、各話が独立した怪談でありながら、一つの大きな物語が進みます。
=あらすじ=
物語は、ユウマという小学5年生の少年が自殺未遂を起こすところから始まります。クラスメイトのヒナに命を救われたユウマは、彼女から「百物語」の話を聞く。百物語とは、100話の怪談を語り終えると本物の幽霊が現れるという日本の伝統的な遊び。
ユウマは母親と再会するため、毎晩ひとつずつ怪談を語り続けることを決意します。語られる怪談は、怨霊による霊障、異常者による犯行、強迫観念による自滅、新種の生物による被害など、多岐にわたる———。物語が進むにつれて、ユウマの家庭環境や心情が明らかになり、彼がなぜ百物語を始めたのか、その真意が浮かび上がる…。
=漫画紹介=
漫画『僕が死ぬだけの百物語』は、的野アンジによるホラー・オムニバス漫画で、2020年12月から2025年3月まで『サンデーうぇぶり』に連載されました。
ユウマが語る怪談は、単なる恐怖だけでなく、人間の心の闇や社会問題を鋭く描いており、読者に深い印象を与えます。また、物語の進行に合わせて、ユウマの成長や変化が描かれ、彼の内面に迫る描写が魅力です。
全体として、ホラー好きはもちろん、ショートのホラー漫画を楽しみたい読者にもおすすめの漫画です。100話の怪談が語り終えられ、全ての謎が解き明かされる衝撃の最終巻として、2025年5月12日に発売されました。

12位:ミスミソウ
漫画『ミスミソウ』は、雪に閉ざされた白銀の世界で描かれるのは、純粋さを失いながらも生きようとする少女の狂気と哀しみの物語です。
=あらすじ=
主人公・野咲春花(のざき はるか)は、東京から雪深い田舎町に転校してきた中学生。都会から来たことへの嫉妬から、クラスメイトたちから壮絶ないじめを受けるように———。唯一の支えは、同じく孤立していた男子生徒・相場晄(あいば みつる)と心を通わせること。
しかし、いじめは次第にエスカレートし、ある日、春花の自宅がクラスメイトによって放火され、最愛の両親が命を落としてしまう。
家族を奪われ、心に深い傷を負った春花の中で、復讐の炎が燃え上がっていく。そこから、春花は自分を追い込んだクラスメイトたちに一人ずつ向き合い、復讐劇が次々と繰り広げられる…。
=漫画紹介=
漫画『ミスミソウ』は、押切蓮介によるジャパニーズホラー漫画。『ホラーM』(ぶんか社)にて2007年から2009年まで連載されていました。
2018年には黒史郎によって小説化され、双葉社より刊行されました。
「いじめ」と「復讐」を極限まで描き出した衝撃作で、物語は単なる復讐劇にとどまらず、人間の弱さや集団心理の恐ろしさをえぐり出します。クラスメイトによる理不尽で陰惨ないじめ、教師や大人の無関心、そして極限状態に追い込まれた少女の変貌———現実にも起こりうる題材をリアルに描きつつ、雪景色という静謐で美しい舞台との対比が一層の残酷さを際立たせています。
また、押切蓮介らしい独特のタッチは、残酷さと同時にどこか儚さを感じさせ、読む者の心に強烈な印象を残します。春花が復讐に身を投じていく過程で描かれる葛藤や後悔は、人間ドラマとしての深みを与えています。
漫画『ミスミソウ』は、小説化と映画化もされ、原作の衝撃展開を再現したことで再注目されました。読む人を選ぶほど重く痛ましい物語ですが、その迫力と完成度はホラー・サスペンス漫画の中でもトップクラスに位置づけられる名作漫画です。

13位:怪談イズデッド
漫画『怪談イズデッド』は、登場するのは「学校の七不思議」と呼ばれてきた怪談キャラクターたち、ホラーとギャグを融合させたコミカルホラー漫画です。
=あらすじ=
市立菊原小学校の夜。使われなくなった会議室で、ひそかに開かれている集会がある。そこに集まるのは、かつて子どもたちを震え上がらせた“学校の怪談”たち──「テケテケ」「トイレの花子さん」「プールの幽霊」「人体模型」「ガイコツ模型」「ヒキコさん」、そして「二宮金次郎像」。彼らはかつての栄光を失い、今やすっかり影が薄くなってしまった存在たち。怪談は語られてこそ生き続けられるもの。だが、時代は変わり、心霊番組や怪談話は下火となり、像や模型は学校から撤去され、彼らは存在意義を脅かされていた。忘れ去られた怪談はやがて“消滅”してしまう──そんな危機感を抱え、彼らはどうすれば現代を生き延びられるのかを真剣に語り合う———。
会議の議題はいつも必死で奇妙。「どうやったらまた子どもに怖がられるのか?」「現代に合わせて姿を変えるべきか?」「SNSでバズれば生き残れるのか?」。コミカルなやり取りの中には、恐怖の象徴としてのプライドや、生きたいと願う切実さがにじむ。これは、時代に取り残された怪談たちが必死にあがく、新感覚のサバイバルギャグストーリーである…。
=漫画紹介=
漫画『怪談イズデッド』は、飯島しんごうによるホラーギャグ漫画で、かつての学校の七不思議が現代社会でどのように生き延びるかを描いた作品です。2013年より月刊『good!アフタヌーン』(講談社)で連載され、2017年に全5巻で完結しました。
「怪談」そのものを題材にした異色のホラー漫画です。
『怪談イズデッド』の面白さは、怪談を擬人化し、キャラクターとして描き出している点です。読者がよく知る都市伝説や学校の怪談が、人間味のある姿や性格を持って登場し、彼らの「生と死」をめぐる騒動がコミカルかつ不気味に描かれます。
また、作品全体には不気味さとユーモアが絶妙に同居しており、「怖いけれど笑える」面白さを体験できます。
漫画『怪談イズデッド』は、ホラー好きはもちろん、皮肉を込めたギャグに興味のある人にこそ刺さる、他に類を見ないサバイバルギャグ漫画です。

14位:N
漫画『N』は、意味深な「N」の文字が刻まれた連続事件を描くミステリアスな短編形式の物語。『N』は、都市伝説と宗教団体「N」にまつわる怪異を描いたホラー漫画で、くるむあくむ原作、にことがめ作画による作品です。
=あらすじ=
男子中学生5名の失踪、小学校の授業参観日に起きたクラス全員惨殺事件、そして自動車暴走による2名死亡事故といった猟奇的な事件が立て続けに発生。そのすべての現場に「N」と記された痕跡が残されており、2000年前に崩壊したはずの宗教団体「N」が都市伝説としてささやかれている———。
人々は不可解な”N”に恐怖を抱き、謎を追い求める者も現れるが、それはさらに深い不気味な世界への入り口に過ぎない…。物語が進むにつれ、個別の事件が相互に関連し始め、全体として大きな構図へと収束していく。そして、「N」とはいったい何なのか──。
=漫画紹介=
漫画『N』は、くるむあくむによるホラー漫画で、KADOKAWAの「電撃コミックスNEXT」レーベルから刊行されています。本作は、都市伝説や宗教団体「N」にまつわる怪異を描いた作品で、2024年6月26日に第1巻が発売されました。
この作品は、都市伝説や宗教的要素を取り入れた新感覚のホラー漫画として、多くの読者に衝撃を与えています。
『レビューでも「独立した各話がゆるやかにつながり、背後に“何か”がある不穏さが最高」という感想が寄せられています。
「N」の存在が日常へとじわじわ侵食する様が鮮やかに描かれます。祠、原稿用紙、水槽、液晶画面、窓枠、浴槽など、一見何の変哲もない対象が怪異と接触する“境界”となり、それが静かな恐怖を生み出します。
レビューには、「ホラー耐性ない人は背筋がゾッとする」といった強い恐怖体験の声や、「日常がじわじわ侵されていく感覚が最高に気持ち悪い」という感想も多く寄せられています。
漫画『N』は、「Nとは何か?」という問いを通して、自らの中にある不安や理解できない領域と向き合うことになるでしょう。その曖昧で解きがたい恐怖が、本作の大きな魅力です。

15位:悪の教典
漫画『悪の教典』は、原作小説はベストセラー、漫画版はその恐怖を鮮烈にビジュアル化されました。人間の狂気を真正面から描いたサスペンスホラー漫画で、心理的にも肉体的にも追い詰められる一作です。
=あらすじ=
高校教師・蓮実聖司(はすみ せいじ)は、生徒や保護者から人気を誇る英語教師。爽やかな容姿に気配り上手な性格、生徒の悩みにも親身に応える“理想の教師”として学校に欠かせない存在だった。しかし、その完璧な仮面の裏には恐るべき本性が隠されていた。
蓮実は、生まれながらに”共感性”が欠如したサイコパスであり、自らの利益や快楽のためには平然と人を騙し、排除する冷酷な人格を持っていたのだ。日常的には同僚や生徒のトラブルを陰で操作し、自らの地位を揺るがす者は事故や事件に見せかけて葬り去る…。
やがて学校内での小さなことから、その本性に気づく生徒が現れ、蓮実の完璧な仮面に亀裂が入っていく。
そして文化祭の前夜、彼はついに大規模な「排除計画」を実行することを決意。夜の校舎を舞台に、無垢な生徒たちが次々と犠牲となっていく惨劇が始まる。明るく頼れる教師の顔と、冷酷無比な殺人鬼の顔。その裏の顔こそが最大の恐怖であり、人間の心の奥底に潜む闇を浮き彫りにしていく──。
=漫画紹介=
『悪の教典』は、貴志祐介による日本のサイコ・ホラー小説で、2010年7月30日に文藝春秋より上下巻で刊行されました。本作は、表向きは優秀で完璧な高校教師である蓮実聖司が、実は冷酷なサイコパスであることを描き、彼が引き起こす連続事件を通して人間の狂気や恐怖を浮き彫りにする物語です。小説は発表後、多くの読者に衝撃を与え、文学賞の候補にも挙がるなど高く評価されました。
その後、烏山英司によって漫画化され、2012年から2015年まで『Good! Afternoon』(講談社)に連載。全9巻で構成され、原作の緊張感や事件の恐怖をビジュアルで再現しています。
さらに2012年11月には三池崇史監督による実写映画も公開されました。
主人公の蓮実聖司は主演・伊藤潤二が演じました。彼が繰り広げる日常的な人間操作の悪賢さや、突如露わになる残虐性は、伊藤潤二の緻密で不気味さよってさらに強調されています。
小説版の細やかな心理描写を大胆にビジュアル化したことで、原作ファンからも高い評価を得ており、サスペンス・ホラー漫画としての完成度は非常に高いと言えます。
『悪の教典』は、2012年に三池崇史監督、伊藤英明主演で実写映画化されたことでも注目を集めました。教育現場を舞台に繰り広げられる極限の恐怖劇は、単なるエンタメを超えて”人間の本質とは何か”を問う重厚なテーマを持つ作品です。

16位:裏バイト:逃亡禁止
漫画『裏バイト:逃亡禁止』は、合法・違法を問わず高額報酬を入手できる「裏バイト」をテーマにしたホラー漫画です。
=あらすじ=
主人公の黒嶺ユメと白浜和美は、巨額の借金を抱え、命の危険と引き換えに高額な報酬が支払われる「裏バイト」を専門に行っている。ユメは危険の予兆を知らせる臭いを感じる能力を持ち、和美は冷静な判断力で二人三脚で危険を回避しながら、様々な怪異に立ち向かっていく…。
ユメは、怪異や人間問わず自身に降りかかる悪意や危機の予兆を「黒い匂い」として察知できる、予知に似た強い霊感の持ち主。黒い匂いを感知すると「クサイ」と感じられる上に、安全な物や場所に対しては「白い匂い」を感じることが可能。
ひとつのエピソードの終わりに勤務地・勤務期間・給料などを記した「(裏)帳簿」を付けている。両親が借金を残して逃亡しており、その返済のために様々な裏バイトに関わることとなる。
ユメは“匂い”で危険を察知し、和美は大胆な行動力で物語を引っ張る、対照的なバディによって、非日常の世界が現実味を帯びて描かれます。バイトの現場ごとに異なる怪異や事件が展開され、読者を引き込んでいきます。
=漫画紹介=
田口翔太郎による漫画『裏バイト:逃亡禁止』は、田口翔太郎によるホラー漫画で、2025年6月12日に第16巻が発売されました。
作品は「裏少年サンデーコミックス」レーベルから刊行されており、電子書籍としても配信されています。現代ホラー漫画の中でも現代社会問題である闇バイトを表現したリアルな漫画になっています。
本作の魅力は、精神的に追い詰めるようなリアルさと、社会の裏側を覗き込むようなブラックユーモアが同居しており、
”裏バイト”という高額報酬と引き換えに怪異や死と隣り合わせになる仕事を軸に、物語はエピソードごとに独立していることていることです。1話完結な手軽さと、、ホラーファンはもちろん、伏線や世界観考察が好きな読者にも刺さる作りになっています。
漫画『裏バイト:逃亡禁止』は、ゾッとする恐怖と社会の現実を批判する物語を兼ね備えた、現代ホラー漫画の代表格ともいえる一冊です。

17位:隣人X
『隣人X』は、隣人との奇妙な関係を描いたホラー漫画で、現代社会に潜む”ストーカー被害”という身近で切実なテーマをベースにした心理ホラー漫画です。
=あらすじ=
主人公・紗倉祥子は、ごく普通のOL。ある日、親友の美穂に誘われて参加した婚活パーティーで、爽やかで誠実そうな好青年・眉村仁と出会う。会場での彼の立ち居振る舞いは洗練され、第一印象はまさに「理想の相手」。その後、祥子は偶然にも会社の近くで眉村と再会を果たす。さらに驚くべきことに、彼は祥子の住むマンションの隣室に引っ越してくるのだった。繰り返される偶然の出会いに、祥子は「運命」を感じ、心を惹かれていく。
しかし、そこで描かれる「偶然」は、すべてが仕組まれた“必然”にすぎなかった。眉村は、爽やかで人当たりの良い表の顔の裏で、しつこく祥子を狙い続けるストーカーの本性を隠し持っていたのである。祥子に近づくためにあらゆる手段で彼女の生活圏に侵入してくる眉村。
身近な空間に潜みながら徐々に精神を追い詰めていくその行動は、恋愛の延長ではなく執着と支配欲に突き動かされた危険そのものだった。
「信じたい気持ち」と「逃げられない恐怖」の狭間で、祥子は次第に孤立していく。果たして彼女は、この“隣人X”から逃れることができるのか。日常のすぐ隣に潜む狂気を描いた心理サスペンスが、こうして幕を開ける———。
=漫画紹介=
漫画『隣人X』は、楠本哲によるサイコ・ホラーサスペンス漫画で、日本文芸社の『漫画ゴラクスペシャル』にて連載が始まりました。第1巻は 2020年10月29日に発売されました。2025年9月時点で 全12巻が刊行中です。
また本作は、物語の舞台が「マンションの隣室」という日常の延長が舞台のため、逃げ場のなさがより一層強調されます。生活に近い空間で描かれる恐怖は、派手な殺人や怪異以上にリアルで、しばらく不安感を引きずらせます。
眉村の“表の顔”と“裏の顔”を切り替えるシーンのコントラストが奇妙。柔らかい笑顔から一瞬で冷たい眼差しに変わる表情は、恐怖を描きます。また祥子が感じる違和感や恐怖が少しずつ積み重なっていくたびに、彼女と同じ視点で”次は何をされるのか”という緊張に引き込まれます。
漫画『隣人X』は、恋愛と恐怖、安心と狂気が紙一重でつながっている現実を突きつける作品。読めば読むほど「本当の隣人を自分は理解しているのか?」と背筋が寒くなる、サイコ・サスペンス漫画です。

18位:光が死んだ夏
漫画『光が死んだ夏』は、作者のモクモクれんが初の連載作品です。三重県の山間部の集落で生活する少年と、行方不明になり戻ってきた後の様子に違和感がある親友を描いた青春ホラー漫画です。
=あらすじ=
三重県の山間部に位置する集落で、よしきと光は幼少期から共に育ち、深い絆で結ばれていた。よしき(辻中佳紀)とヒカル(忌堂光)は閉塞感漂う田舎町で育った幼馴染の親友。高校生になった光は山で1週間失踪して戻ってくるという事件を起こす。
事件後の夏のある日、よしきはヒカルに「お前やっぱ光ちゃうやろ」と問う。ヒカルは人ならざる正体を見せ、死んだ光に成り代わっていたことを明かし、よしきが好きだから誰にも言わないでくれと泣きつく…。よしきは困惑しながらも偽のヒカルを受け入れる。しかし、二人の周囲で奇妙な事件が次々と起こり始める。
やがて、よしきは「ひかるだと思っていたもの」が実は「ナニカ」にすり替わっていたことに気づく。にもかかわらず、よしきはその「ナニカ」と共に過ごすことを選択する。時を同じくして、集落では奇怪な事件が頻発し、村の因習や禁忌が明らかになっていく。よしきと「ヒカル」と名乗るナニカとの関係は、友情と異形の狭間で揺れ動きながら、物語は進展していく———。
=漫画紹介=
漫画『光が死んだ夏』は、モクモクれんによるホラー・サスペンス作品で、2021年8月よりKADOKAWAのウェブ漫画誌「ヤングエースUP」で連載が始まり、単行本はすでに複数巻が刊行されています。
2025年夏にはアニメ化が決定し、CygamesPicturesが制作を担当します。放送は7月からスタートし、全12話構成で国内放送に加えてNetflixで世界配信されています。
漫画・小説・アニメという異なるメディアで展開される『光が死んだ夏』は、形を変えながらも一貫して、”失われた存在を前にした人間の恐怖と葛藤”をテーマに描かれています。
モクモクれんはJホラーや国内外のホラー映画に精通しており、特にPOVホラーの手法を積極的に取り入れています。視覚的な恐怖の演出では、ショッキングな場面を見せつけるよりも、”恐怖が訪れる寸前の不安や違和感”が丁寧に描かれています。
さらに、物語全体を通じて「人間と人外の感覚のギャップ」を意識した構図や視点が多く配置されており、どの世代からも読み応えのある作品です。
漫画『光が死んだ夏』は、マンガ、小説、アニメという三媒体を通じて、異なる表現の魅力を持つ作品です。原作のミステリアスで切ない世界観、アニメによる映像的演出が夏の不穏な物語を味わえる一冊です。

19位:さんかく窓の外側は夜
漫画『さんかく窓の外側は夜』は、霊が視える青年・三角と、霊能力を持つ不思議な青年・冷川が繰り広げる心霊ミステリー漫画です。
=あらすじ=
三角康介(みかど こうすけ)は霊の存在に悩まされ、日常生活に支障をきたしていました。そんな彼の前に現れたのが、冷川理人(ひやかわ りひと)という謎多き青年で、冷川は三角の霊を浄化する力を持っていた。
書店で働く彼の前に、ある日、心霊探偵として警察にも協力する凄腕の除霊師・冷川理人が現れ、三角の特異体質を見込んで助手にスカウトする。やがて刑事の半澤より1年前に起きた連続殺人事件の話を持ち掛けられ、2人は捜査協力をすることに。そして調査を進めていくうちに、呪いを操る謎の女子高生・非浦英莉可(ひうら えりか)の存在が浮上してくる。
二人は「霊を浄化する仕事」を共同で行うことになり、様々な事件や心霊現象に立ち向かう。
=漫画紹介=
漫画『さんかく窓の外側は夜』は、2013年から2020年12月7日まで、リブレの『MAGAZINE BE×BOY』に連載されていました。全10巻が刊行され、累計発行部数は2021年3月時点で170万部を超えています 。
2021年1月22日に実写映画化され、岡田将生と志尊淳が主演を務めました。
静かに漂う不気味さと、心温まる人間ドラマのバランスが魅力の作品です。
霊や怪異との接触シーンはリアルで恐怖感がありつつも、キャラクターのユーモアや個性がホラーの重さを和らげており、幅広い読者に楽しめます。
漫画『さんかく窓の外側は夜』は、マンガ、映画、アニメ、各メディアで異なる魅力を楽しむことができます。2021年には、アニメ化もされ、アニメは全12話で、ZERO-Gが制作を担当しました 。

20位:兄だったモノ
漫画『兄だったモノ』は、身近な存在である「家族」を恐怖の心理ホラー漫画です。
=あらすじ=
沙羅は、ごく普通の女子高校生として日常生活を送っていたが、ある日、亡くなったはずの兄にそっくりな存在が自宅に現れることに気づく。
その人物は見た目は兄そのものだが、言動や行動に異様な違和感があり、徐々に沙羅の生活を侵食していく…。最初は戸惑いと混乱を抱えつつも、家族や友人に相談しながら事態を探ろうとするが、周囲でも不可解な現象や異変が次々と起こり、沙羅は孤立感を強めていく。
やがて、その存在が沙羅だけでなく家族全員を巻き込み、家族の絆や日常の安全が揺らぐことに…。
沙羅は兄の正体や目的を明らかにしようと試みるが、状況はますます不可解で危険な方向へと…。沙羅は恐怖と向き合いながら、家族と自身を守るための決断を迫られる———。
=漫画紹介=
漫画『兄だったモノ』『兄だったモノ』は、マツダミノルによるホラー・恋愛漫画で、2021年よりマンガアプリ「GANMA!」で連載が開始されました。2025年9月時点で、既刊は7巻が発売されています。
物語は「執着」「代替」「記憶」をテーマに、恋愛要素も組み込んだサイコホラー漫画です。
漫画『兄だったモノ』は、家族という最も身近で安心と思える存在に、日常と恐怖の境界を揺さぶる心理ホラー漫画です。
