漫画『カグラバチ』キャラクター相関図徹底解説|ネタバレありの漫画紹介

カグラバチ

かつて「ジャンプらしくない」と揶揄されながらも、連載開始と同時にSNSを中心に爆発的な注目を集めた漫画作品———それが『カグラバチ』です。
作者・外薗健(ほかぞのたける)による本作は、2023年より週刊少年ジャンプにて連載を開始。独特な世界観、ハードな戦闘描写、そして緻密なキャラクター同士の因縁が魅力の刀×復讐×妖術バトルアクション

『カグラバチ』漫画紹介

物語の舞台は、刀鍛冶の名門に生まれた少年・六平千鉱(ろくひら ちひろ)が、父の命とともに奪われた“妖刀”を巡る戦いに身を投じていく現代日本風の異能世界。
単なるバトル漫画にとどまらず、「普通の人間にはない特別な力や能力(異能)が存在し、それを持つ者たちが活躍・抗争する世界」・斬撃と緻密な戦術が織りなす異色のダークバトルアクション漫画。

参考元:漫画『カグラバチ』第一巻

本記事では、漫画『カグラバチ』の壮大な世界観を構成する背景設定や主要キャラクターたちの人物像、物語の展開、さらに物語を支える妖刀(ようとう)妖術(ようじゅつ)に至るまで、分析・考察し、あらすじと魅力を徹底的に紹介します。

中でも特筆すべきは、「キャラクター同士の複雑な関係性」と「勢力間の相関構造」です。主人公を中心に巻き起こる因縁や信頼、裏切り、権力争いはまるで重層的な群像劇のようで、その奥深い刀物語『カグラバチ』を相関図を紐解いていきます。本記事では、そんな漫画『カグラバチ』の登場人物と相関図に焦点を当て、作品の核心に迫っていきます。

◆漫画『カグラバチ』の相関図◆

漫画『カグラバチ』相関図-Mangax制作

◆主要キャラクターの紹介と関係性◆

■ 六平 千鉱(ろくひら ちひろ)

本作の主人公。名門刀鍛冶・六平家の一人息子で、幼少期から剣術と鍛冶の技術を父・六平国重(ろくひら くにしげ)から学び、心優しく、素直な少年だった。
しかし、父が謎の組織「毘灼(ひしゃく)」に殺され、自らの目の前で“妖刀(ようとう)”を奪われるという過酷な事件以降、復讐の念を胸に、妖刀を手に戦いの道を歩み始める。

参考元:漫画『カグラバチ』 第一巻 六平 千鉱

● 性格

普段は無表情で冷静沈着に見えるが、内には激しい怒りと復讐心を秘めている。
目的のためには非情な手段も辞さない一方で、根底には「正義感」や「弱き者を守ろうとする心」が残っており、行動の端々にその人間味が垣間見える。
仲間に対しては“情”ではなく“信頼”を重視し、ともに戦う者たちとは同士としての絆を築いていく。復讐と理想の狭間で揺れ動く。

● 使用武器と能力:

  • 父から受け継いだ妖刀「淵天(えんてん)」

淵天は、玄力(げんりょく)と呼ばれるエネルギーを刀身に宿らせ、その反応が金魚の形で具現化する特殊な刀。

現在確認されている3つの基本能力:

涅(くろ):斬撃を飛ばす技。遠くの敵への牽制や迎撃が可能。

猩(あか):玄力を吸収して再放出する能力。エネルギーの流用が可能です。

錦(にしき):高密度の玄力を刀身にまとわせ、スピードとパワーを強化するムーブ。

参考元:漫画『カグラバチ』 第一巻 チヒロの妖刀

● 役割

  • 父の仇を討つため、妖刀を奪った闇組織「毘灼(びしゃく)」を追い続ける。戦いを通じ、自身が妖刀に翻弄されていく葛藤を抱えるようになる。
  • 仲間というより“同士”として関係を築く傾向が強く、特にシャルや柴登吾との絆が描かれる。復讐と理想の狭間で揺れ動く。

■ 柴 登吾(しば とうご)

かつては千鉱の父・国重に刀鍛冶を学んでおり、元神奈備に所属する国家の公安官。チヒロから見れば“兄弟子”にあたる立場だが、現在はチヒロと行動を共にしている妖術師。関西弁を使う陽気で気さくな人物。普段はムードメーカーとして明るく振る舞い、仲間たちをからかったり笑わせたりして場をなごませる。

参考元:漫画『カグラバチ』 第一巻 柴 登吾

● 能力:

  • 柴の妖術は「瞬間移動」。触れた相手や物も一緒に移動できるため、救出や戦闘、潜入など様々な用途に使える万能スキル。妖術と実戦格闘を融合させた戦闘スタイル。
  • 風のような術を用いる描写があり、情報収集や追跡にも優れる。

● チヒロとの関係:

  • 千鉱にとっては“父を知る数少ない大人”であり、師匠のような信頼を寄せる一方で、国重の死後は千鉱を気にかけ、彼の復讐の道を陰で支える信頼できる存在。

● 人間的な葛藤:

「正義とは何か」「国家と個人の復讐、どちらを取るか」といったテーマを象徴する人物。今後の展開では、チヒロと価値観の対立に発展する可能性も。

■ 六平 国重(ろくひら くにしげ)

主人公・千鉱の父であり、日本史上でも類を見ない伝説の刀鍛冶といわれ、「妖刀六工」と呼ばれる6本の妖刀を生み出し、“斉廷戦争”を終結させた英雄。のちに戦争終結後はチヒロと静かに暮らしていたが、毘灼(ひじゃく)による襲撃で3年前に命を落とす。

参考元:漫画『カグラバチ』 第一巻 六平 国重

● 作中の影響:

  • クールな外見とは裏腹に、おちゃらけた一面も持ち、息子への思いや刀への哲学を通じて、チヒロの行動に強く影響を与える。
  • 妖刀を作れる唯一の人物。国重が唯一「雫天石(だてんせき)」を安定化させて妖刀を作り上げた。石の力は強大すぎて普通の人間が扱えば死に至るほどでしたが、彼だけがそれを制御できた。
  • ”命滅契約”という刀に六平国重が作刀時に設けた制限機構。妖刀を握った者と契約し、その力を引き出せるのは契約者のみとする。他の者が使用して能力を発揮するには、契約者の命が尽きた時以外は不可能という条件を生み出した。

役割:

すでに死亡しているが、物語が進むにつれ彼は、回想シーンや幻影として何度も登場し、息子への思いや刀への哲学を通じて、千鉱の行動に強く影響を与え続けています。

■ 鏡凪 シャル(かがみなぎ しゃる)

ヒナオの情報屋に、突如「悪者に追われているから守ってほしい」と転がり込んできた少女。治癒能力を持つ「鏡凪一族」の生き残りであり、その体質を狙われている少女。見た目は可憐だが、内面は芯が強く、意志を持って自ら運命に立ち向かう。

参考元:漫画『カグラバチ』 第一巻 鏡凪 シャル

● 特殊能力:

  • “再生”という特殊な妖術能力を持っており、何度傷ついても蘇る不死性を持つ(他者への治癒能力も)。
  • この能力を狙われ、違法な術者組織に囚われていた。

● チヒロとの関係:

  • 初対面では敵に追われる身だったが、チヒロに救われたことで深い信頼を寄せる。
  • チヒロにとっては“守るべき存在”としての立ち位置であり、復讐に沈みがちな彼の心のブレーキにもなっている。

● 鏡凪家の謎:

「鏡凪(かがみかき)」は、一族はかつて「鏡凪一族の肉を食べると不老不死になる」という噂が広まり、一族の滅亡を招くほどの危機に晒され、シャルの母親は銃撃戦に合い、亡くなってしまう。「一族の生き残り」として、シャルが生き残りその後、追われる身に。

■ 双城 厳一(そうじょう げんいち)

裏社会を牛耳る“闇の武器商人”とよばれ、毘灼の幹部であり、物語前半における明確な“強敵”。かつて国重が刀鍛冶として接触していた対象であり、妖刀技術を求めて暗躍する。

参考元:漫画『カグラバチ』 第一巻 双城 厳一

● 能力:

  • 妖刀“刳雲(くれぐも)”の使い手。使い手の信念を映す妖刀の契約者として、双城は雷・氷・水の三属性による攻撃を操る。
  • 双城は伝説の刀匠・六平国重を心底から尊敬していましたが、その敬愛は「彼の死後にその技術を越える」という歪んだ方向へ変質してしまう。
  • 真の目的は“雫天石(だてんせき)”の武器化──死のリスクをもって妖刀を量産する、狂気に満ちた計画を遂行しようとする。

● チヒロとの関係:

  • 父・国重を殺害した直接的な首謀者の一人として、千鉱にとっては“復讐相手”の代表格。直接手を下したかは明言されていないものの、双城は毘灼(びしゃく)の幹部として「妖刀技術」の獲得を目的に国重と接触し、結果的に彼を殺害した事件の中核にいる。
  • 双城とチヒロは、いずれも 六平国重の影響を強く受けた人物。チヒロは「父の教え」を守り、刀を“意志”として受け継いでいます。一方、双城は”父の技術”を歪んだ形で理想化し、力と支配に変える。

◆ 漫画『カグラバチ』の考察

『カグラバチ』は、週刊少年ジャンプの中でも異色の存在感を放つ作品です。
特に注目されているのが、「六平家に伝わる妖刀の秘密」と「父・六平国重の死の真相」、そして「公安組織と敵対勢力の裏に潜む黒幕の存在」です。チヒロの成長譚として描かれる一方で、妖術という超常の力を取り巻く世界構造が少しずつ明らかになっており、ただの復讐譚では終わらないスケールの広がりを見せています。

また、漣家や毘灼といった敵組織にも魅力的なキャラクターが揃っており、単なる「悪役」としての描写にとどまらず、彼らの背景や信念にも今後焦点が当たる可能性が高いでしょう。どのキャラが味方となり、誰が裏切るのか———人間関係の変化にも注目です。

物語は現在、公安「神奈備」や妖術組織との衝突が激化しつつありますが、チヒロ自身の力の覚醒や、他の妖刀の使い手との出会いなど、さらなる展開も示唆されています。主人公が“復讐者”から“世界の命運を握る者”へと進化していく、その過程を見逃すことはできません。

今後、カグラバチは週刊連載の中でもトップクラスのドラマ性と深みを持った作品へと進化していく可能性を秘めています。キャラクターの関係性と組織の構造を踏まえた上で、次章の展開に期待を膨らませましょう。

漫画『カグラバチ』を読む

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漫画『カグラバチ』ー少年ジャンプ公式サイト
出典:Amazon

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著者Mangax(マンガックス)株式会社Feuxの取り組みと実績

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