隣の席のあの子──江口さんと池沢くん。視線や距離、何気ない仕草にドキドキする、思春期ならではの恋心を丁寧に描いた青春ラブコメ。興味本位から始まる“下心”が、やがて純粋な気持ちへと変化していく瞬間を堪能できる新ラブコメ漫画です。

恋の始まりは、いつも“無意識の視線”から。
漫画『となりの席のヤツがそういう目で見てくる』は、そんな初恋の一瞬を丁寧に描いた、思春期のリアルと甘酸っぱさが詰まったラブコメ作品です。
主人公・池沢くんは、どこにでもいる普通の男子高校生。しかし彼には、最近どうしても気になって仕方がない存在がいる──同じクラスで、席が隣の江口さん。目が合えば胸が高鳴り、彼女の仕草ひとつで意識が持っていかれる。
けれど、それは彼だけではなかった。実は江口さんも池沢くんのことを「そういう目」で見ていたのだ。この「お互いに意識しているのに、まだ恋にはならない」関係性、下心と純愛のあいだを行き来するような、男女の絶妙な距離感がみどころです。
あらすじ
教室の窓から午後の日差しが差し込む中、池沢くんはふと隣を見る。そこには、美しいラインのカラダの持ち主江口さん。その瞬間、心臓が跳ねる。
近い距離にいるのに、まるで別世界のように見える。
だがそんな彼の視線に気づいたのか、江口さんが小さく目を細めて笑う。
──まるで、「あなたも、そういう目で見てるんでしょ?」と言いたげに。


物語は、そんな一瞬のやり取りから始まる。
チラ見えする筋肉、汗ばんだ肌、シャンプーの香り──。
ただのエロスではなく、「好きだから見てしまう」という本能的な感情。
それが、やがて“恋”という名前に変わっていく-。


キャラクター紹介
江口さん(えぐちさん)

基本情報
- 名前:江口さん
- 性別:女性
- 年齢:16歳(高校2年生)
- 外見特徴:整った顔立ちで、クラスでも目立つ美少女。清楚で落ち着いた雰囲気を持つ。
性格・特徴
- 内向的:人前で自分の感情を表現するのが苦手で、照れ屋な一面がある。
- 優しさ:他人への思いやりを大切にしており、困っている人を放っておけない性格。
- 恋愛経験:作中では初恋のような描写があり、恋愛に対しては純粋で不器用な一面を持つ。
池沢くん(いけざわくん)

基本情報
- 名前:池沢 桜太郎
- 性別:男性
- 年齢:16歳(高校2年生)
- 身長:不明(作中での描写から推測)
- 髪型:黒髪のショートカット。少し無造作な感じで、自然体な印象を与える。
- 服装:制服はきちんと着ているが、少しだらしない一面も。私服はカジュアルで、特に目立つスタイルではない。
性格・特徴
- 内向的:人前で自分の感情を表現するのが苦手で、照れ屋な一面がある。
- 真面目:学業や部活動に真剣に取り組んでおり、周囲からの信頼も厚い。
- 恋愛経験:作中では初恋のような描写があり、恋愛に対しては純粋で不器用な一面を持つ。
江口さんと池沢くんの関係性
江口さんと池沢くんは、同じクラスで席が隣同士。最初はお互いにあまり話すことはなかったが、池沢くんが江口さんに対して「そういう目」で見ていることに気づき、徐々に意識し合うようになる。
江口さんもまた、池沢くんのことを気にかけるようになり、二人の距離は少しずつ縮まっていく。彼女の内心は「どうして見つめられるとドキッとするんだろう」「私も“そういう目”で見ちゃってるかも」と、可愛らしい混乱に満ちている。


魅力とテーマ考察
思春期の男女が抱く“生々しい好奇心”を、コミカルで誠実なタッチで描いていく…。
思春期の恋は、いつだって「見たい」「知りたい」という衝動から始まる。
相手の笑顔、仕草、声のトーン、そして肌の温度まで。
最初は興味本位でも、それがだんだん“特別な感情”へと変わっていく。
『となりの席のヤツがそういう目で見てくる』は、その“変化の瞬間”を繊細に描いています。視線や距離、息づかい──何気ないやり取りの中に生まれる緊張感が、あまりにもリアルに表現されており、読んでいるこちらの頬まで熱くなるほどです。


江口さんが何気なく見てくる視線、池沢くんが少し焦ったように視線を逸らす瞬間──。
どんな小さな場面にも、心臓の鼓動が聞こえるようなリアリティがあります。
そして本作の魅力は、軽いラブコメとして読めば可愛らしく、テンポよくストーリーが進む点です。恋を知らない二人が、少しずつ「好き」という言葉の意味を理解しながら成長していく過程が丁寧に描かれています。
恋を知らないふたりが、少しずつ“好き”という言葉の意味を理解していく成長物語。さらに、思春期ならではの周囲の目を気にする心理──髪型や体型、相手にどう思われているかと気にするところも自然に描かれており、学校生活に混じるドキドキを隣の席同士で感じることができるのがみどころ。


まとめ
漫画『となりの席のヤツがそういう目で見てくる』は、思春期の恋の“入り口”をリアルに描いた青春ラブコメの新定番の漫画です。
恋は、ほんの一瞬の視線から始まる。「下心」という言葉に隠された、もっと純粋で、もっと人間らしい“好き”という感情。
ページをめくるたびに、心が少し熱くなる。──好きな人のことなら、汗も匂いも全部愛しい。
それが、恋のいちばん正直な形なのかもしれない。
江口さんの頬や髪の描写には“匂いまで伝わりそうなリアルさ”があり、それでいて過度な露出や過激な表現はなく、”視線”と”空気感”で色気を生み出す、演出が見事です。
また、コマの間や沈黙の時間が巧みに使われており、読者に「二人の呼吸」を感じさせます。
お互いが気になって仕方ないのに、どちらも決定的な一歩を踏み出せない。そのもどかしさが、読者の心をつかみます。
著者Mangax(マンガックス)の漫画『となりの席のヤツがそういう目で見てくる』を読んだ感想

高校生らしい青春ラブコメというよりも、ほんの少しエロ要素の入ったラブコメです。思春期の男子の反応を客観的に見ることができ、可愛らしく初々しいリアクションがリアルに描かれています。テンポよく物語が進むため、とても読みやすい作品です。
また、高校生時代に戻ったような感覚で、隣の席の人を意識する──そんな青くドキドキする瞬間を体験できるところがみどころです。
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