漫画『魔男のイチ』の世界観のおさらい
漫画『魔男のイチ』の世界では、「魔法は生き物である」という概念が根底にあります。そしてその魔法を“狩る”ことで習得する人間を「魔女」と呼び、その社会的地位が確立されている物語です。
さらにこの世界では、「魔女=女性」という前提が根強く存在しており、「男性が魔法を使える/魔女になれる」という常識外の存在は極めて異例として描かれています。
漫画『魔男のイチ』第3巻のあらすじ整理
ここからは、第3巻の流れを整理します。収録話数が第17狩〜第25狩までという情報もあります。
主な収録話
- 第17狩「身の程知らず」
- 第18狩「深淵の魔女 デスカラス
- 第19狩「魔法心円」
- 第20狩「予言の魔女」
- 第21狩「生き方」
- 第22狩「師弟血判状」
- 第23狩「苛虐のゴクラク」
- 第24狩「魔男とゴクラク」
- 第25狩「幸福の国」
この話数から分かるように、第3巻は冒頭から新たな展開へ大きく舵を切っています。
あらすじ
この物語の舞台では、魔法は“生き物”として存在している——。そして、それらを捕獲し、習得する者たちは「魔女」と呼ばれている。
魔法の力を手にするためには、危険な魔法獣に立ち向かい、文字通り“狩る”必要がある——命がけの魔法ハンティングの世界。

主人公のイチは、山奥で狩人として暮らしていた少年で、魔女でもなければ、魔法にも興味がない。
そんな彼が、ひょんなことから魔女協会と関わり、“魔男(まだん)”としてこの世界に踏み込んでいく——。

- 巻頭では、既に魔法狩り対決の流れに乗ってきたイチが、女魔女の一人である トゲアイス との魔法狩り対決の最中に、これまで語られてこなかった“最凶の敵”として 『反世界の魔法 』が突如出現します。
- 魔女協会が長年追ってきたこの反世界の魔法と対峙せざるを得なくなったイチは、自分が狩ってきた魔法(=魔法を狩って習得したもの)を武器に立ち向かいます。
- 圧倒的な力を持つ『反世界の魔法』の前に、イチは苦戦を余儀なくされますが、そこへ現役最強の魔女とされる デスカラス が介入。巻内中盤〜終盤にかけて、彼女による反撃が巻き起こります。
- 後半には「幸福の国(バクガミ?)」「ゴクラク」「師弟」など物語のスケールが“狩り”から“国”や“制度”という次元へ移行していく前触れが見られます。


このように、第3巻は“単一魔法の狩り”というフェーズから、“世界を揺るがす脅威への対峙”というフェーズへと物語が転換する重要な巻であることが読み取れます。
考察
「反世界の魔法」の登場意義
“反世界の魔法”という呼称だけでも強い印象を与える存在です。既存の魔法狩りの対象とは性質が異なる「根源的/禁忌的/構造的な脅威」として設計されていると考えられます。 この存在が登場することで、物語は以下のような変化を示します:
- 魔法を「狩る」という単純な構成から、「防ぐ」「制御する」「制度を破壊する」レベルの戦いへとスケールが拡大。
- 主人公イチの立ち位置が“特殊例”から“世界にとって鍵となる存在”へと進展。
- 世界観そのもの=「男は魔法を使えない」「魔女=女性のみ」という常識が揺らぎ始める。
特に「反世界」という語感から、「既存世界の裏側」や「逆・魔法体系」「異質な魔法」の意味合いが強く提示されており、単なる強敵を上回る“世界観改変級の敵”であると論じられます。


イチの立場・価値観の揺らぎ(箇条書き版)
- 従来の生き方
- 山奥で孤独に生きる「狩人」として生きてきた。
- 幼少期の経験から「死対死(しついし)」を体得し、命のやり取りを通じて世界の秩序や生存法則を理解。
- 「狩る」「殺す」「奪う」という行為を軸に価値観を構築し、狩人としての誇りと合理性が強く根付く。
- 価値観の揺らぎのきっかけ
- 第3巻で登場する「反世界の魔法」に直面し、従来の「狩る=解決する」という単純な図式が通用しなくなる。
- 狩る対象が「生きる意思を持つ異質な存在」である場合、行動原理の再考を余儀なくされる。
- 社会的・制度的圧力
- 男性でありながら魔法を使える「魔男」として、既存の常識(男は魔法を使えない)を破壊した存在となる。
- 立場の変化
- 単なる戦力ではなく、魔法社会全体の価値観や秩序に影響を与える重要な存在となる。


今後の展開予想
予想①:反世界の魔法の全貌/目的の解明
まず、最も根幹となるのは『反世界の魔法』の起源・目的・正体が明かされる展開です。
- これまで“最凶”“魔女協会が長年追う敵”とだけ語られてきたため、今後は『なぜ反世界の魔法が存在するか』『誰が動かしているか』『何を変えようとしているか』が焦点に。
- また、反世界の魔法が“男は魔法を使えない”という世界の常識そのものを破壊する鍵であるという描写が今後深まると考えられます。


この展開を通じて、物語のジャンルが“バトルファンタジー”から“敵陣が魔法から人”へとシフトしていく可能性が高いです。
予想②:イチの覚醒と役割の明確化
次に、主人公イチの立ち位置と能力が一段階上がる展開を予想します。
- これまで“狩人+魔法習得者”という立ち位置だったイチが、次巻以降「魔男」として、男でも魔法を使える狩人として扱われるでしょう。
- また、彼が「狩る」人生観から「守る」「変える」へと価値観を転換する場面が来ると思われます。つまり、狩る対象だった魔法を仲間・武器・象徴として使う転換。
- さらに、イチとデスカラスの関係(師弟/協力/対立)が深まる中で、彼自身の過去・背景、そして「山暮らしの狩人」という立ち位置が物語上の強み/弱みとして作用していくと予想されます。
こうした流れにより、イチは「異端者」から「世界を動かす存在」へと成長していくと考えられます。
予想③:キャラクターの過去・背景の掘り下げ
バトル展開だけでなく、キャラクター個々の背景が明かされることで物語に厚みが出るのが本作の強みだと考えます。
- 特にデスカラスの過去、なぜ「現代最強魔女」とされるのか、その信念や目的が描かれる可能性。
- イチの山暮らし、狩人としての価値観、幼少期からの死対死の思想がどのように現在の彼に影響を与えているか。
- また、トゲアイスやクムギといった魔女側キャラクター、さらには「ゴクラク」「バクガミ国」に絡む人物など“魔法を巡る立場”が異なるキャラクターたちの相関関係が広がることが予想されます。
こうしたバックボーンの掘り下げがあることで、読者が感情移入できるだけでなく、物語のテーマである“常識の揺れ”がより実感できるように。
第3巻では、以下のような展開が描かれています。
- 主人公 イチ は、魔女(=魔法を狩って習得する者)の世界において、男として“初”めて魔法を習得し得る存在としての立場を確立しつつあります。
- 魔法狩りの過程で、ライバル的存在である トゲアイス との対決が目前となるところで、 “反世界の魔法”という新たな最凶の敵が登場。
- 魔女協会が長年追ってきたその「反世界の魔法」に対し、イチは自身が狩った魔法を武器に立ち向かうことになります。ですが、圧倒的な力の前に苦戦を強いられ、そこに最強と称される魔女・デスカラス が介入し、戦況が動き出します。
このように、第3巻は“新章突入/強敵登場/世界が広がる”という転換点の巻です。
まとめ
- イチは、これまで孤独な狩人として「死対死」の価値観に従い、生き物や魔法を狩ることで生き延びてきました。しかし第3巻では、反世界の魔法という従来の狩人のルールでは対処できない存在の出現によって、彼の価値観や立場が大きく揺らぎます。単なる力の行使では解決できない状況に直面し、「狩る/殺す/奪う」という行動原理に疑問を抱くことを余儀なくされるのです。
- さらに、男性でありながら魔法を扱える「魔男」としての存在は、魔女協会や狩人制度の常識を覆す象徴となり、彼自身が制度の観測・変革の中心に立つ存在へと変化しつつあります。
従来の助っ人的立場から、世界全体の秩序や価値観に影響を与える変革者へと進化する過程が描かれており、今後の物語ではイチの選択や行動が魔法社会全体の変革に直結することが予想されます。
漫画『魔男のイチ』の第3巻を通して、イチの存在は「単なる狩人の枠を超えた、世界を揺るがす存在」として描かれ、読者にとっても彼の成長や決断が次巻以降の物語を追う上で重要な鍵となることが明確になっています。
著者Mangax(マンガックス)の漫画『魔男のイチ』を読んだ感想

魔法を習得し、次の闘いで活かす、今までにない物語!
一見、魔法とのバトル物語で仲間を増やしていき、戦いをしていき魔女ではなく魔男が活躍する世界をゴールに物語が進むかと思いきや、第三巻では魔法だけでなく対人や魔法を簡単には習得できない過酷な試練への入口のような物語が始まった気がします!
漫画『魔男のイチ』の主人公と同じ名前のイチだからか、家族を持たず、孤独に生きてきたイチだからこそ、仲間である魔女たちと同盟を結び、絆を深め、ときに家族のような契約を交わすシーンは、思わず応援したくなりました。
漫画『魔男のイチ』の作画 宇佐崎しろのX
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もしまだ読んだことがない方は、ぜひ一度手に取ってみてください!




