【2025年12月版】Mangaxが選ぶ、この1年で支持された漫画10選

2025年も、多くの話題作・名作漫画が読者の心を掴みました。
王道の人気漫画から、評価を大きく伸ばした漫画、静かに支持を広げた隠れた漫画まで、この1年は非常に充実した作品集となっています。

この1年で特に人気・評価を集めた漫画の中から、Mangax編集部が厳選した10作品をご紹介します
連載情報や話題性、読後の満足度などを総合的に判断し、「今から読んでも遅くない」「年末年始にまとめて読みたい」漫画を中心に選出しました。

これから読む作品を探している方はもちろん、今年の漫画シーンを振り返りたい方にもおすすめの内容です! ぜひ、気になる1作を見つけてみてください!

1位:プラネテス

漫画『プラネテス』は、仕事に誇りを持つ者たちの人間ドラマ、宇宙に生きることの意味、夢と現実、生命と死——といった重厚なテーマを描くSF漫画です。

出典:Amazon

=あらすじ=
物語の舞台は2070年代——人類は宇宙開発を進め、月や宇宙ステーションでの活動が当たり前となった未来。だがその裏では、人類がこれまで軌道上に出した衛星や宇宙船の残骸(デブリ=宇宙ゴミ)が膨大に蓄積されており、それらは地球への再突入や人工衛星との衝突といった重大なリスクを抱えていた——。
星野八郎太(ほしの はちろうた)ー(愛称:ハチマキ)は、デブリ回収船「DS‑12 トイボックス」に乗り組む宇宙ゴミ回収作業員。彼と仲間たちは、地球や月軌道上に漂う危険なデブリを回収・破棄する業務員。
日々の業務は地味で危険だが、人々の安全と存続のために不可欠な“縁の下の仕事”。しかしハチマキは、いつか「自分の宇宙船を持つ」という夢を抱いており、宇宙への憧れと現実とのギャップ、仲間との絆と葛藤の中で成長していく…。
=漫画紹介=
漫画『プラネテス』は、講談社の『モーニング』にて1999年から2004年まで不定期連載され、単行本は全4巻で完結しています。
漫画タイトルの「プラネテス」は、古典ギリシア語で「惑う人」を意味するπλάνης(プラネス)の複数形 πλάνητες(プラネテス)に由来し、「惑う人々」、転じて「惑星」を意味する語です。英語の「planet(惑星)」の語源にもなっています。
本作は、2002年度に第33回星雲賞コミック部門を受賞しており、さらに2005年にはテレビアニメ化されたことにより第36回星雲賞メディア部門も受賞しました。原作とアニメのダブル受賞は、『風の谷のナウシカ』以来の快挙であり、連載中の作品としては本作が初の受賞例となりました。
また、作者である幸村誠が愛好する宮沢賢治の詩や物語が、時折作品内で引用されることも大きな特徴。
2004年には、作品の世界観や宇宙開発の背景を詳細に解説した『プラネテス公式ガイドブック 2075年宇宙への挑戦』も刊行されています。

漫画『プラネテス』は、宇宙開発が進んだ未来の世界。あまり注目されることのない宇宙ゴミ(スペースデブリ)問題を取り上げ、リアルな宇宙の描写と、宇宙で働く人々の葛藤や成長を丁寧に描いた点が大きな魅力です。

2位:左ききのエレン

漫画『左ききのエレン』は、青春・アート・仕事・自己証明…あらゆる要素が織り交ぜられた、痛烈で美しいクリエイターたちのドラマです。

出典:Amazon

=あらすじ=
高校生・朝倉光一は、凡人としての自分に漠然とした不安を抱えながら日常を送っていた。そんな彼の前に圧倒的な画力を持つ転校生・山岸エレンが現れる。天才と凡人という明確な差に直面した光一は、自らの夢や進路、才能について真剣に考え始める——。
凡人でありながら“天才になりたい”という強い渇望を抱く広告代理店デザイナーになった光一は、日々競争とプレッシャーの中でもがき続けていた。
そんな光一が高校時代に出会ったのが、左手で圧倒的な絵を描く天才少女・山岸エレン。エレンはその才能ゆえに苦しみ、生きづらさを抱えながらも「本物のアーティストでありたい」と願っていた。
社会に出た光一は、才能の壁、自分の限界、仕事としてのクリエイティブと理想とのギャップに直面。一方エレンも、才能と実力が必ずしも評価に繋がらない現実に戸惑う…。
二人の人生は交差とすれ違いを繰り返しながら、「凡人」と「天才」という対比を通じて、“創ることとは何か”“才能とは何か”を探していく…。
=漫画紹介=
漫画『左ききのエレン』は、原作をかっぴー、作画をnifuniが担当する青春・アート漫画です。もともとは作者自身がSNSやnoteで発表していた作品で、口コミを中心に人気を集めたことをきっかけに、2017年より『少年ジャンプ+』(集英社)にて連載が開始されました。
広告業界やクリエイティブの現場を舞台に、「凡人」と「天才」という対照的な立場の人物たちの葛藤や成長を描いた点が魅力です。単行本は全24巻で完結しており、連載終了後も多くの読者から支持を集め続けています。また、実写ドラマ化もされるなど、漫画の枠を超えて注目を集めた作品です。

漫画『左ききのエレン』は、光一と同じように「自分は何ができるのか」「自分の才能はどこにあるのか」という問いを投げかけられ、クリエイティブ業界に興味のある人や、夢を追う若者に深く刺さる漫画です。

3位:はたらく細胞

漫画『はたらく細胞』は、体の中で起こるトラブルを細胞たちの活躍として描く、笑いと迫力に満ちた擬人化漫画です。

出典:Amazon

=あらすじ=
人間の体内には、およそ37兆個もの細胞が存在し、それぞれが役割を持って働いている。体内世界を舞台に、細胞たちの日常と戦いを描いた物語。
主人公は、酸素を体中に運ぶ赤血球と、侵入者と戦う白血球(好中球)。方向音痴で失敗も多い赤血球は、仲間や白血球に助けられながら、懸命に任務を果たしていく——。
一方、体内では細菌やウイルス、怪我、アレルギー反応など、次々とトラブルが発生。白血球をはじめ、キラーT細胞、マクロファージ、血小板など、多種多様な細胞たちが総力を挙げて対応し、人間の命を守ろうと奮闘する…。
彼らの働きは時に過酷で、失敗や犠牲を伴うこともあるが、それでも体を守るため戦い続ける…。
=漫画紹介=
漫画『はたらく細胞』は、『はたらく細胞』は清水茜による漫画で、『月刊少年シリウス』(講談社)にて2015年から2021年まで連載されました。単行本は全6巻で完結しています。人体や免疫の仕組みを丁寧に描きつつ、キャラクター性の強さとストーリー性の高さが評価され、幅広い世代から支持を集めました。
また、本作はテレビアニメ化され大きな話題となり、スピンオフ作品『はたらく細胞BLACK』など、シリーズ展開もされています。娯楽性と学習要素を高いレベルで両立させた作品として、漫画ファンだけでなく教育分野からも注目された一作。

漫画『はたらく細胞』は、専門的になりがちな人体の仕組みを、わかりやすく、時にコミカルに描くことで、楽しみながら学べる漫画です。

4位:天国大魔境

漫画『天国大魔境』は、壁に囲まれた施設で外の世界を知らずに育つ子供たち。廃墟となった日本を旅する少年と少女。文明が崩壊した日本を舞台に、二つの世界が並行して進行するSFファンタジーです。

出典:Amazon

=あらすじ=
一つは、荒廃した外の世界を旅する少年マルと、護衛役の少女キルコの世界。外界には「ヒルコ(人喰い)」と呼ばれる正体不明の怪物が徘徊し、人々はわずかな物資と武器を頼りに生き延びている。マルは「自分と同じ顔をした人物がいる“天国”を探してほしい」という謎めいた依頼を受け、キルコと共に危険な旅を続けていく——。
二人は各地の廃墟や集落を巡りながら、人間の残酷さと優しさの両面に触れていく…。
もう一つの世界は、外の世界と隔絶された壁に囲まれた施設で暮らす子どもたちの日常である。そこではトキオやコナ、ミミヒメといった子どもたちが、清潔で安全な環境のもと教育を受けながら生活している。
しかし、外の世界の存在はほとんど知らされておらず、彼らの生活にはどこか作られた違和感が漂っている。やがて子どもたちは、自分たちの身体や能力、施設の目的に疑問を抱き始める…。
=漫画紹介=
漫画『天国大魔境』は、石黒正数による作品で、『月刊アフタヌーン』(講談社)にて、2018年3月号から連載が開始され、現在も連載中のポストアポカリプスSF漫画です。
独創的な世界観と緻密な構成が高く評価され、「このマンガがすごい!2019」オトコ編では第1位を獲得しました。国内のみならず海外からの注目度も高く、フランスのJapan Expo Awards 2023では最優秀脚本賞を受賞し、アメリカではMy Anime List主催の「You Should Read This Manga 2024」に選出されています。2025年7月時点で累計発行部数は200万部を突破しており、長期的に支持を集め続けている作品です。

漫画『天国大魔境』は、2023年4月からはテレビアニメが放送され、ストーリー構成や演出面が高く評価されました。「Anime Trending Awards 2023」では5冠を達成し、漫画・アニメの双方で評価を確立した、現代SF漫画を代表する一作です。

5位:不滅のあなたへ

漫画『不滅のあなたへ』は、「不死」の存在を通して、生と死、人とのつながりを描くファンタジー作品。

出典:Amazon

=あらすじ=
刺激に反応して姿を変える謎の存在「球(たま)」から始まる。その球は、岩、苔、そして一匹の狼へと姿を変え、やがて人間の少年の姿を得る。少年の姿を得た存在は「フシ」と呼ばれ、言葉も知識も持たないまま、世界へと放り出される…。
フシは旅の中で、さまざまな人々と出会い、別れを経験していく。優しさを与えてくれる者、夢を語る者、守るべき存在、そして命を落としていく者たち。その出会いと喪失を通じて、フシは言葉を覚え、感情を知り、「生きる」とは何かを少しずつ理解していく。
不死の存在であるフシは死を恐れないが、周囲の人間は等しく死に向かっていく。その残酷な現実が、フシの内面に深い影を落としていく——。
一方で、世界にはフシの存在を脅かす敵「ノッカー」が現れる。ノッカーはフシの形や記憶を奪い、人とのつながりを断ち切ろうとする存在。フシは守るために戦うことを覚えるが、その戦いは常に大きな犠牲を伴う。守れなかった命、失われた絆は、フシの中に深く刻まれていく…。
=漫画紹介=
漫画『不滅のあなたへ』は、大今良時による作品、『週刊少年マガジン』(講談社)にて2016年から連載が開始され、2023年8号からは完結編となる第3部「来世編」が連載されました。物語は2025年27号をもって完結しています。
作者の前作『聲の形』で培われた、人の心の機微や喪失を丁寧に描く表現力が、本作でも色濃く反映されています。
物語は「不死」の存在を主人公に据え、時代や場所を越えて続く長い時間の流れを描く構成が特徴です。単行本は継続して刊行されており、壮大な物語スケールと哲学的なテーマ性から、国内外で高い評価を受けています。
本作はその高い物語性とテーマ性が評価され、第43回講談社漫画賞少年部門を受賞しました。2025年4月時点で累計発行部数は400万部を突破しており、長期連載作品として多くの読者に支持され続けた作品です。

漫画『不滅のあなたへ』は、テレビアニメ化もされ、2021年より第1期が放送開始、以降シリーズとして展開されています。アニメ化をきっかけに読者層をさらに広げ、命や生きる意味を真正面から描く作品として、少年漫画の枠を超えた存在感を示しています。

6位:圕の大魔術師(としょかんのだいまじゅつし)

漫画『圕の大魔術師』は、本と言葉が力を持つ世界を舞台に、知の可能性を描いたファンタジー作品です。

出典:Amazon

=あらすじ=
物語の主人公は、辺境の村に暮らす少年シオ=フミス。彼は文字を読むことも書くこともできない環境で育ちながら、本に対して強い憧れを抱いていた。村では識字できる者が限られており、本は特権階級のものとして遠ざけられていたが、シオは物語の世界に触れたいという思いを捨てきれずにいた——。
ある日、巨大な知の集積地「中央図書館」から司書たちが村を訪れる。彼らは“大魔術師”とも称される存在であり、知識と魔術を司る者たちだった。彼らとの出会いをきっかけに、シオは自らの可能性と向き合うことになる。
文字を知らないがゆえに苦しみながらも、学ぶことへの渇望と強い意志を武器に、シオは図書館の門を叩く決意を固める…!
中央図書館は、世界の秩序や権力と深く結びついた存在である。知識は人を救う力にもなれば、支配の道具にもなり得る。シオは司書見習いとして学びながら、知を扱う責任の重さ、言葉が持つ影響力の大きさを知っていく…。
=漫画紹介=
漫画『圕の大魔術師』は、泉光による日本の漫画作品です。ジャンルは「異世界ビブリオファンタジー」、『good!アフタヌーン』(講談社)にて2017年12月号から連載が続いています。
2018年4月に発売された単行本第1巻の刊行時には、『とんがり帽子のアトリエ』で知られる白浜鴎が推薦コメントを寄せ、大きな話題を呼びました。その完成度の高さから、刊行ペースは緩やかでありながらも、一冊ごとの満足度が高い作品として支持を集めています。
2025年4月時点で、単行本の累計発行部数は160万部を突破しており、静かながら確かな評価を積み重ねてきたファンタジー漫画として、コアな漫画読者を中心に根強い人気を誇っています。

漫画『圕の大魔術師』は、知識や言葉を力として扱う独自の世界観と、細部に至るまで綿密に描き込まれた作画が高く評価されている漫画です。

7位:新九郎、奔る!

漫画『新九郎、奔る!』は、戦国時代の幕開けに位置する室町後期を舞台に、後に北条早雲として知られる伊勢新九郎の若き日々を描いた歴史漫画。

出典:Amazon

=あらすじ=
室町時代後期、応仁の乱によって日本全体が混乱に陥る中、京都で育った青年・伊勢新九郎盛時(いせしんくろうもりとき)は、名門伊勢家の一員として将来に迷いながら生きていた。
武勇で名を上げる武士ではなく、文官的な視点や現実的な思考を持つ新九郎は、戦乱の時代に違和感を覚えつつも、自身の立ち位置と役割を模索していく——。
やがて新九郎は京を離れ、関東へと舞台を移す。混迷する幕府政治、守護大名同士の対立、領国経営の難しさなど、複雑に絡み合う時代の構造を理解しながら、彼は「力で奪う」のではなく「仕組みを整える」ことで国を治めようと奔走する…。
しかし、妹が駿河の今川家に嫁いだことをきっかけに、新九郎の人生は大きく動き始める。今川家内部の権力争い、守護大名たちの衰退、下剋上の気配が色濃く漂う時代背景の中で、新九郎は否応なく政治と武力の世界に巻き込まれていく…。
=漫画紹介=
漫画『新九郎、奔る!』は、ゆうきまさみによる日本の歴史漫画作品です。戦国大名・北条早雲として知られる伊勢新九郎盛時の若き日々を描いています。
本作は、小学館の『月刊!スピリッツ』にて、2018年3月から2019年12月まで連載されました。その後、掲載誌を『週刊ビッグコミックスピリッツ』へ移し、2020年より隔週連載として現在も連載が続いています。

漫画『新九郎、奔る!』は、合戦の派手さよりも、室町時代末期の政治構造や人間関係、価値観の変化を丁寧に描く作風が特徴で、歴史を立体的に理解できる漫画として高い評価を受けています。

8位:かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜

漫画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』は、心理戦やギャグ、青春群像劇として笑いと感情が交差するラブコメ漫画です。

出典:Amazon

=あらすじ=
名門校・秀知院学園の生徒会には、成績も人格も学園屈指と称される二人がいます。生徒会長の白銀御行(しろがねみゆき)と、副会長の四宮かぐや(しのみやかぐら)。互いに惹かれ合いながらも、「恋愛において先に告白した方が負け」という強いプライドを抱えているため、素直に気持ちを伝えることができません。
その結果、二人は相手に告白させるため、日常の何気ない出来事を舞台に知略と心理戦を繰り広げるようになります。ちょっとした会話や行動の裏には常に計算があり、優位に立った方が“勝者”となる恋愛頭脳戦が繰り返されます。
やがて、生徒会には書記の藤原千花や会計の石上優など個性豊かなメンバーが加わり、二人の攻防は思わぬ方向へと転がっていきます。
=漫画紹介=
漫画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』は、赤坂アカによるラブコメ漫画作品です。
集英社の『ミラクルジャンプ』にて2015年6号に読み切りが掲載された後、同年より『週刊ヤングジャンプ』で連載が開始されました。連載は2022年に完結しています。単行本は全28巻。シリーズ累計発行部数は2200万部を超え、社会現象的な人気を獲得しました。

漫画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』は、2019年よりテレビアニメ化され、複数シリーズとOVA、実写映画化も行われるなど、漫画の枠を超えて幅広いメディア展開がされています。

9位:スナックバス江

漫画『スナックバス江』は、笑いながらも、どこか他人事とは思えない現実を突きつけられる、静かに刺さる日常系ギャグ漫画です。

出典:Amazon

=あらすじ=
北海道・札幌のとある繁華街にひっそりと佇むスナック「バス江」。そこは、気だるくもどこか居心地の良い空間で、個性も悩みも癖も強烈な客たちが今夜も吸い寄せられるように集まる場所。
店を切り盛りするのは、豪快で毒舌、しかし妙に面倒見のいいママ・バス江と、常識人枠ながら苦労性のチーママ・明美。二人は訪れる客のくだらない話や人生相談、時にはどうでもいい自慢話まで、酒と軽口で軽やかにさばいていく——。
客たちは冴えないサラリーマン、拗らせたオタク、恋愛観が歪んだ男、社会に適応しきれない人物など多種多様。会話の内容は下ネタ、時事ネタ、オタク文化、哲学的とも言えなくもない雑談まで幅広く、話が噛み合わないまま進行することもしばしば。しかしそのズレこそが、このスナックの空気を作り出す…。
=漫画紹介=
漫画『スナックバス江』は、フォビドゥン澁川による作品で、集英社の『週刊ヤングジャンプ』にて2017年33号から2025年26号まで連載され、札幌市北24条にある場末のスナック「スナックバス江」を舞台にしたギャグ漫画として人気に。各話は「第○夜」という独自の話数表記でカウントされている点も特徴。
作中では、スナックのママ・バス江とチーママの明美を中心に、店を訪れる一癖も二癖もある客たちとの会話劇が描かれ、ネタや時事ネタ、オタク文化、社会風刺などを織り交ぜたやり取りがテンポよく展開され、独特の空気感と鋭いツッコミによる笑いが支持されています。
2020年には『週刊ヤングジャンプ』増刊の『ヤングジャンプスポーツ』において、元ラグビー日本代表選手・福岡堅樹とのコラボレーションによる番外編が掲載され、異色の組み合わせとして話題を呼びました。

漫画『スナックバス江』は、2024年1月から3月にかけてテレビアニメ化もされ、原作の持つ会話中心のギャグや空気感を活かした演出で、幅広い層に支持されました。

10位:GIANT KILLING

漫画『GIANT KILLING』は、低迷するプロサッカークラブを舞台に、再起と改革の過程を描くスポーツ漫画。

出典:Amazon

=あらすじ=
舞台は日本のプロサッカーリーグ。かつて名門と呼ばれながらも、現在は成績不振にあえぐクラブ「ETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)」は、観客動員も伸び悩み、クラブ全体が閉塞感に包まれている。
そんな状況を打開するため、クラブが新監督として迎え入れたのが、イングランドで下部リーグのチームを率い、強豪クラブを次々と打ち破った経歴を持つ達海猛(たつみ たけし)である。
達海は、一見つかみどころのない自由な態度とは裏腹に、試合状況や選手の心理を鋭く読み取る戦術家であり、既存の常識にとらわれない試合運びでチームに変化をもたらしていく。しかし、その手法は必ずしも周囲から理解されるものではなく、サポーターやフロント、さらには選手たちからも反発や不安の声が上がる。
ピッチ上の戦いだけでなく、監督と選手の関係、クラブ運営の現実、サポーターの存在といった、プロスポーツを取り巻くことで、勝利至上主義では割り切れない葛藤や、チームとして戦う意味が積み重ねられ、ETUは少しずつ変わり始める——。
=漫画紹介=
漫画『GIANT KILLING』(ジャイアントキリング)は、ツジトモによる日本のフットボール漫画で、原案・取材協力を綱本将也が務めています。
講談社の『モーニング』にて2007年6号から連載が続いており、通称は「ジャイキリ」として親しまれています。地方クラブを舞台に、監督・選手・フロント・サポーターといった多様な立場からプロスポーツの現場を描く長期連載作品です。2010年にはテレビアニメ化もされ、幅広い層に支持を広げました。

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