数多くの“鬼”の血を引く者たちが登場する漫画『桃源暗鬼』。
『桃源暗鬼』(とうげんあんき)は、漆原侑来(うるしばら ゆら)が描く週刊少年チャンピオンで連載中のダークアクション漫画です。桃太郎伝説を新たな視点で描いた「鬼」と「桃太郎」の血を引く者たちが現代で死闘を繰り広げるバトル物語。
物語が進むにつれてキャラクター同士の関係は複雑に入り組み、誰が敵で誰が味方なのか、簡単には見極められない。
本記事では、主要キャラクターの関係性を整理しつつ、勢力ごとの相関図をもとに『桃源暗鬼』の人間関係を徹底的に解説していきます。

羅刹学園の生徒たち
一ノ瀬 四季(いちのせ しき)

- 主人公:鬼の血を引く高校生。左目元の2つの泣きぼくろが特徴の少年。誕生日は2月4日の17歳。突然の「桃太郎」の襲撃で、自分が「鬼」だと知る。頭が悪くて喧嘩っ早く、それが原因で退学に。実は涙もろく、優しい心の持ち主。父の仇討ちで「桃太郎」と闘うことを決意する。
- 特徴:酒屋を営む父親・剛志とは血が繋がっていなく、赤ん坊の頃にゴミ捨て場で拾ったと聞かされていた四季。突然の父親の死をきっかけに、鬼の血が自らの体に流れていることを知る。
- 能力:鬼の血を引くことによる身体能力の強化に加え、複数の攻撃手段を駆使して戦う。銃器が好きなことから火・音・弾丸・熱線と、多彩な属性の技を状況に応じてショットガンなどを鬼の血を利用して使い分ける戦略的な戦闘スタイルが特徴。
四季は復讐心に突き動かされながらも、鬼機関の仲間と出会うことで自らの能力をコントロールする術を学び、精神的にも成長していく。使用する武器は銃系の特殊能力もあり、「ラッパ銃」「バウンドドライヴ」「レーザー銃(名称不明)」など、多彩な戦闘スタイルを持つ。
無陀野 無徒(むだのないと)

- 属性:鬼側の中心人物四季たちが通う、羅刹学園の教官。2本の長方形のマークが入った右頬にローラースケートを履いた姿、持ち歩く傘が特徴。誕生日は12月31日。桃太郎機関に懸けられた懸賞金は1億円。
- 特徴:四季を導く存在。彼の登場によって物語は一気に動き出す。
- 能力:詳細は謎に包まれているが、情報操作や立ち回りの巧妙さで鬼陣営をまとめ上げるリーダー的ポジション。「我龍転生(がりょうてんせい)」の技で傘から巨大な龍を召喚し、強力なブレスで攻撃する。
物語においては四季を導く指導者でありつつ、合理性の観点から戦術や能力運用を徹底して指導する存在で、他の仲間たちにとっても重要な戦略的支柱となる。
皇后崎 迅(こうがさき じん)
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- 所属・役職:羅刹学園の生徒
- 外見・特徴:
- 口元を大きく隠すマスクを着用、全身は父・桃井戸颯から受けた攻撃の影響でツギハギだらけ。
- 甘いものが好物。
- 性格・特徴:
- 馴れ合いを好まないクールな一匹狼。
- 四季とは衝突しやすく、歯に衣着せぬ物言いで喧嘩が絶えない。
- 幼少期は桃太郎とのハーフで、家族を失った復讐心から鬼への強い怒りを抱く。
- 能力:
- 血蝕解放「七つの断罪」:全身の至る場所から丸鋸やチェンソー状の切断器具を発現、形状を自在に操る高等技術。
能力は血蝕解放「七つの断罪」で、全身から丸鋸やチェンソーなどの切断器具を発現させる。これにより敵の攻撃を分断したり、高速移動や壁面走行が可能になる。戦闘においては冷静な分析力と攻撃の多様性でチームを支える存在。
屏風ヶ浦 帆稀(びょうぶがうら ほまれ)
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- 所属・役職:羅刹学園の生徒(四季の同級生)
- 外見・特徴:
- ピンク色の髪でスタイルの良い美少女。
- 気弱で自信がなく、過剰に謝ることが多い。
- 性格・特徴:
- 臆病だが仲間思いで、トラウマを抱えながらも努力する。
- 姉・澄玲の死を契機に鬼の血を覚醒。
- 能力:
- 血蝕解放「同鬼連血」:死んだ姉血と自身の血を融合させ、澄玲の自我を持つ巨人を召喚。
- 当初は制御不能だったが、精神的成長により意志で操作可能に。
- 血蝕解放「同鬼連血」:死んだ姉血と自身の血を融合させ、澄玲の自我を持つ巨人を召喚。
- 技「憂闇腸乙女」:
- 巨人に刀身が口となった巨大包丁を装備。
- 包丁で軌道上の対象を切断、口から放出する血液で広範囲攻撃が可能。
能力は血蝕解放「同鬼連血」。巨人である澄玲を召喚し、暴走状態から制御を学ぶことで戦闘に活用できるようになる。感情と力のコントロールが未熟だった初期とは異なり、雪山修業や仲間との共同作戦を通じて、制御力と判断力を磨き、戦術的に貢献できる存在へと成長する。
桃太郎機関
桃屋 五月雨(ももや さみだれ)

- 所属・役職:桃太郎機関総士隊長
- 年齢・外見:初老、白髪・白髭、頭部右上に銃痕のような傷跡
- 特徴・性格:
- 剛志の後輩で、四季を赤ん坊の頃から排除すべきと進言していた冷徹な人物。
- 四季への執念が強く、戦闘や攻防において容赦がない。
- 四季の覚醒により左半身に火傷を負い、左腕を失い義手に。
- 戦闘能力・特徴:
- 鬼の能力覚醒後の四季を狙い、執拗に攻撃。
- 戦術的に敵を拘束する手段として、細菌を蜘蛛の巣状に展開可能。
- 能力:
- 刀剣召喚:刀剣を自在に召喚して戦闘に使用。
- 細菌操作:蜘蛛の巣のように細菌を操り、敵の動きを封じる戦法が可能。
能力は細菌と刀剣を使った攻撃で、蜘蛛の巣状に広げて敵を拘束したり、刀剣を召喚して戦闘を行う。戦闘能力は高く、直接攻撃や能力運用に長けており、物語では四季との激闘を通じてキャラクター間の因縁を象徴する存在となる。
桃宮 唾切(ももみや つばきり)

- 所属・役職:桃太郎機関所属・隊長
- 性格・特徴:
- 表向きは爽やかな笑顔と穏やかさを持つが、内面は冷酷無情。
- 鬼を「蛆虫」と呼び、幼い子供すらも容赦なく殺す残虐性を持つ。
- 元研究員で人体・鬼の標本収集を趣味とする。
- 家族あり(既婚者・娘あり)、真中の影響で部下を率いる。
- 戦闘能力・特徴:
- 能力を使わなくても高い戦闘力を誇り、ナイフだけで援護部隊の鬼を瞬殺可能。
- 京都支部への襲撃で部隊壊滅や細菌を仕込んだ死体を用いた戦略を実行。
- 能力:「死体の操作」
- 死体に細菌を注入して操ることが可能。
- 操られた死体は脳を破壊されない限り、首を切り離されても動き続ける。
- 操る対象が桃太郎であれば、その能力を使用可能。
能力は「死体操作」。細菌を注入した死体を操ることで、死体を通じた戦闘や桃太郎能力の模倣が可能。物語では京都支部の壊滅や四季への攻撃を通じて、冷酷さと戦術的頭脳を発揮する。
相関図の特徴
『桃源暗鬼』の相関図では、鬼機関と桃太郎機関の二大勢力が複雑に絡み合う。主人公・四季を中心に、無陀野や迅、帆稀といった仲間が鬼機関の主要戦力として存在し、敵である桃屋や唾切などの桃太郎機関幹部が彼らに立ちはだかる。
- 四季と迅:衝突と協力を繰り返すバディ
- 四季と無陀野:師弟関係かつ試練を通じた成長
- 四季と桃屋五月雨:復讐と因縁の象徴
物語を通じて、キャラクター間の関係は単なる敵味方ではなく、過去の因縁や復讐心、信頼や協力が絡む複雑な構図となるのが特徴。
まとめ
『桃源暗鬼』は、鬼と桃太郎という伝統的物語の逆転構造をベースに、登場キャラクターの個性や能力、関係性を深く描くことで、単なるバトル漫画を超えた人間ドラマを展開する。
- 鬼機関の仲間たちは、それぞれ過去やトラウマを抱えつつ、能力を駆使して戦う
- 桃太郎機関は冷酷かつ権力的で、主人公たちとの因縁を深める存在
- 相関図は、能力、性格、過去の因縁が複雑に絡み合うことで、物語の厚みを増している
今後の展開では、四季や仲間たちの成長、敵との衝突、そして鬼と桃太郎の真の歴史の解明が物語の重要な軸となるでしょう。相関図を理解することで、各キャラクターの立場や行動の意味、物語全体のテーマをより深く楽しむことができます。




